40周年を迎えるネスプレッソが語る美味しさ

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 コーヒー好きは以下のことを肝に銘じてほしい。まず、今となっては見慣れた「カプセルで淹れるコーヒー」の立役者が「ネスプレッソ」であること。そしてイタリアンバールに端を発する「エスプレッソコーヒー」を日本で普及させたのも、また「ネスプレッソ」であることを。

(関連:【画像】会場にはネスプレッソの歴代マシンンなども展示された

 これは時折、カプセルコーヒーのことを「ネスプレッソ」と呼ぶ人がいることからも明らかだ。カセットプレーヤーのことを「ウォークマン」と呼び、フリースのことを「ユニクロ」と言いあらわすことに似ている。 スイス発のネスプレッソが、今年ブランド誕生40周年を迎えた。この間、日本のコーヒー文化も成熟が進み、さまざまなトレンドを経験したが、そんな令和8年においてもなお、唯一無二の存在と言える「ネスプレッソ」の発表会から、最新動向をお伝えしよう。

■40年目の「ネスプレッソ」の新機軸

 「本日のイベントは単なる製品発表ではございません。ネスプレッソとは何なのかをお伝えし、コーヒーの世界に皆さんを改めてお招きし、コーヒー文化への関わりをお伝えする絶好の機会です」とは、ネスレネスプレッソ代表取締役社長のシルヴァン・シマール氏。シマール氏は2007年にチューリッヒへ引っ越した際、初めてのネスプレッソマシン『CUBE』を購入したと言う。

 「使って驚かされたのは、クレマとフレーバー、そしてそれをワンタッチで実現するマシンの完成度です。この思い出深い瞬間から2年が過ぎた頃にネスプレッソに入社することになったのは、特別な縁という他ありません」

 ネスプレッソは今年3月に新たなグローバルブランドアンバサダーとしてデュア・リパを発表。そしてこの日、新CMを公開した。特に日本では、「ネスプレッソといえばジョージー・クルーニー!」の印象が強く残っているかと思うが、そんな貴殿もご安心。キャンペーンムービーでは彼もしっかり助演している。ブランドの後輩を優しく見守るかのようなイケオジ姿のムービーは過去の記事を参考にしてもらいたい。

■新製品「ヴァーチュオ アップ」のポイントは3つ

 そして注目の新製品の名は『ヴァーチュオ アップ』。一般的なエスプレッソマシンとは異なる、独自の「セントリフュージョン」(遠心力抽出法)方式を採用。これは初代「ヴァーチュオ」から受け継ぐ独自機構で、半円球のコーヒーカプセルを高速で回転させ遠心力で抽出する仕組みだ。

 「『ヴァーチュオ アップ』の3つのポイントをご説明いたします」と、フレンドリーな笑顔で語り掛けるのは、ネスレネスプレッソ ブランドコミュニケーション マネージャーの中岡美智子氏。

 「まずスタイリッシュなデザイン性です。ヘッド部分が従来モデルの円を強調したものからフラットかつスリムとなり、また使用済みカプセルの取り出しが前面からできるようになりましたので、側面にスペースを空けておく必要がなくなりました。加えて電源投入からわずか3秒で抽出準備が完了するのも進化点です。

 次に直感的な操作性です。カプセルスロットの開閉とリッド(フタ)を兼ねるレバーデザインとなったことで、抽出準備がワンアクションで完了します。

 そして3つ目が最もお伝えしたいポイントである『コーヒークリエーションズモード』専用ボタンの搭載です。これは牛乳や植物性ミルク、アイスレシピに最適な、より力強く濃厚な味わいのコーヒーを抽出するアレンジメニュー向けのモードになります」

 より使いやすく、置きやすく、そしてより幅広いコーヒースタイルを“手軽”に実現するマシン、それが「ヴァーチュオ アップ」だと言えそうだ。

■「コーヒークリエーションズモード」という魔法

 専用ボタンが搭載された「コーヒークリエーションズモード」の実力についてはゲストの南雲主于三氏が担当。南雲氏はトップミクソロジスト(リキュールに限らず様々な素材をもちいてカクテルを創造する職人)として知られる。

 この日、南雲氏が考案した「コーヒークリエーションズモード」を使用したメニューは、いずれも見た目の華やかさ、口にした時の驚きなどを併せもつものだった。

 紅茶やウーロン茶とミルク、そこに「アルティシオ デカフェ」をプラスして発酵香あるコーヒードリンクを作ったり、はたまた、「ダブル エスプレッソ キアロ」にライチピュレとレモンジュース、クラッシュアイスにトニックウォーターを加えた涼やかなアイスコーヒーアレンジを提案。後者は~ストローで少しずつ混ぜながら飲むことで味に変化が感じられる~という娯楽性も兼ね備える。

 「『コーヒークリエーションズモード』は、コーヒーのアレンジドリンクを考案するのにとても役立つ機能だと感じます。コーヒーが少し苦手という方なら炭酸やトニックウォーターで苦味を抑えるのもいいですし、クラフトコーラ+柑橘(レモンなど)+ネスプレッソで爽やかさを楽しむ、あるいは、日本各地にあるご当地シロップをミックスしても面白いです。アレンジに正解はありませんから、いろいろ試してみるのが一番」(南雲氏)

■コーヒーの殻を破って

 「エスプレッソというとショートカップで飲むイメージがありますが、ネスプレッソは『ヴァーチュオ』の発売をきっかけに、“それだけじゃない”コーヒーの楽しみ方、つまり、サイズ、淹れ方、アレンジ等を自由に試していい、ということをお伝えしてきました。いま、コーヒーが文化として花開いており、今日の南雲氏のように、コーヒーをひとつの素材として使うスタイルも素晴らしいと思います。ほっと一息つきたい、寝覚めに、友人とシェアしたい、そんな時そばにある一杯のコーヒーがネスプレッソであれば嬉しいですね」と、シマール社長。つまりコーヒーがコーヒーの殻を破ってさまざまな表情を見せる時、そのパートナーとしてネスプレッソはきっと役立てるはずだ、ということだろう。

 ネスプレッソが生まれた1986年と言えば日本ではバブル景気の真っただ中。24時間働けることを誇った時代でもあった。それ以降現在まで、日本も世界も変わり、またネスプレッソも進化を遂げてきた。節目となる2026年に届けられた「ヴァーチュオ アップ」は、日本のコーヒースタイルに新たな夜明けをもたらすに違いない。

(文=前田賢紀)