「もやし」食べると得られる”5つの健康効果”とは?栄養も管理栄養士が解説!
もやしに含まれる栄養素や健康効果はご存じですか?メディカルドック監修医がもやしの基本知識・含まれる栄養素・健康効果について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「もやし」を袋のままでも鮮度に保つ”保存方法”とは?美味しさを逃さない保存術を解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修管理栄養士:
越川 愛子(管理栄養士)
保育園で食育や給食管理、栄養管理業務に従事しました。管理栄養士の資格取得後は、ドラッグストアを運営する会社でお客様への栄養相談や特定保健指導に携わりました。現在は保育園で子どもたちに食の楽しさや大切さを伝えられるよう、心を込めて給食づくりを行っています。
「もやし」とは?

もやしとは植物名ではなく、豆類や穀類などの種子を水に浸し、暗所で発芽、伸長させたものの総称です。
現在日本では、緑豆や大豆、ブラックマッペを種子とするもやしが、主に生産されています。
「緑豆もやし」は国内生産の約9割を占め、名前の通り緑豆から作られます。やや太めで、クセのない味が特徴です。炒め物をはじめ、いろいろな料理で活躍します。
「大豆もやし」は、大豆を発芽させて作ります。茎だけのもやしより、栄養価が高く、食べ応えがあります。ナムルやスープなどに使われることが多いです。
「ブラックマッペもやし」は、黒色のケツルアズキという豆が原料です。緑豆もやしより、やや細く、シャキシャキした食感が特徴です。ラーメンや焼きそば、おひたしなどにおすすめです。
もやしに含まれる栄養素

カリウム
もやしには、ミネラルの一種であるカリウムが含まれています。カリウムは神経間の信号伝達や、筋肉の収縮と弛緩に関与しています。また細胞内液の浸透圧や水分の調整、酸・塩基平衡を維持する作用があります。摂りすぎたナトリウムを排泄する働きがあるため、高血圧の予防に摂取が推奨されています。
カルシウム
もやしには、ミネラルの一種であるカルシウムが含まれています。カルシウムは、骨や歯の硬組織を構成しています。また生体膜の透過性の維持、血液凝固作用、神経・筋肉の機能維持、細胞内の情報伝達と様々な働きに関与しています。
ビタミンC
もやしには、水溶性ビタミンの一種であるビタミンCが含まれています。ビタミンCは、強い還元力を持つ抗酸化ビタミンの抗酸化作用があり、様々な酸化還元反応に関与しています。鉄の吸収促進や、酸化ストレスを防ぐ働きもあります。またコラーゲンの合成と保持に関与しており、欠乏するとコラーゲンの合成が抑制されるため、血管がもろくなり出血傾向となり、壊血病となります。
アスパラギン酸
もやしには、アミノ酸の一種であるアスパラギン酸が含まれています。アスパラギン酸は、エネルギー産生、アンモニアの解毒、神経伝達に関与しています。また旨み成分としても知られています。
食物繊維
もやしには、少量ではありますが食物繊維が含まれています。 食物繊維は、食べ物の中に含まれる成分のうち、ヒトの消化酵素で分解されにくい難消化性炭水化物の総称です。水に溶けにくい不溶性食物繊維と、水に溶けやすい水溶性食物繊維に大別されます。
もやしに含まれる食物繊維の多くは不溶性食物繊維で、水分を吸収して便のかさを増やし、大腸の蠕動運動を促す働きがあります。一方、水溶性食物繊維には、糖やコレステロールの吸収を穏やかにする作用がありますが、もやしに含まれる量は多くないため、海藻類やきのこ類、果物など他の食物繊維が豊富な食品と組み合わせて摂取することが大切です。
もやしの健康効果

腸内環境を整える
もやしに含まれる水溶性食物繊維は、大腸内のpHを低下させます。腸内のpHが低下すると、悪玉菌の増殖が抑制され、善玉菌が優勢になります。腸内環境を整え、大腸粘膜の増殖や大腸の蠕動運動を促進させます。不溶性食物繊維は、便量を増やします。大腸の動きが刺激されることで排便がスムーズになり、便秘や大腸がんの予防につながります。
高血圧、むくみの予防
もやしに含まれるカリウムは、摂りすぎたナトリウム(塩分)の排泄を促すため、高血圧予防効果があります。細胞内液の浸透圧や水分のバランスを調整する働きにより、むくみの予防にも効果が期待できます。カリウムを多く含む野菜や芋類、きのこ類、豆類と組み合わせて食べると、より効果的です。
美肌効果
大豆や緑豆などの豆類を種子とする豆もやしは、発芽することによって、豆の時にはなかったビタミンCが生成されます。ビタミンCは、コラーゲンの合成と保持を助ける働きがあり、肌の弾力やハリを保つ効果が期待できます。
食べ過ぎ防止
もやしは90%以上が水分です。100gあたり、緑豆もやし15kcal、大豆もやし29kcal、ブラックマッペもやし17kcalと低エネルギーです。
食物繊維を含み、食べ応えもあるため満腹感を得られやすく、食事の初めに食べることで、食べ過ぎ防止にもつながります。味にクセがないため、食事のかさ増しにも活用しやすく、ダイエット中や食べすぎた時の調整におすすめです。
生活習慣病予防
もやしには少量ではありますが食物繊維が含まれており、日々の食事の中で取り入れることで、生活習慣病予防に役立つ可能性があります。食物繊維には、食後の血糖値上昇を緩やかにしたり、コレステロールの吸収を抑えて体外への排泄を促したりする働きが知られています。
また、野菜を取り入れる食生活は、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病リスク低下との関連が報告されています。もやしは低エネルギーでかさがあり、食事量の調整にも活用しやすい点が特徴です。
「もやしの保存方法」についてよくある質問

ここまでもやしの効果を紹介しました。ここでは「もやしの保存方法」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
もやしを長く保存する方法はありますか
越川 愛子 医師
もやしをできるだけ長く保存したい場合は、冷凍保存がおすすめです。さっと下茹でして粗熱を取り、水気をしっかり拭き取ってから小分けにして冷凍すると、品質の劣化を抑えやすくなります。冷凍したもやしは食感がしんなりしやすいため、味噌汁やスープ、炒め物などの加熱料理に使うと美味しく食べられます。
シャキシャキとした食感を重視する場合は、保存期間は短くなりますが冷蔵保存が適しています。袋のまま保存する場合は、袋に数か所穴を開けて冷蔵庫に入れると、内部に水分がこもりにくくなります。
保存容器に移し替えて水に浸して保存する方法もありますが、毎日水を交換する必要があり、長期保存には向きません。あくまで一時的な保存方法として、早めに使い切ることを心がけましょう。
また、短時間加熱してから冷蔵保存する方法もあります。水洗いして水気を切ったもやしを、電子レンジ対応の保存袋に入れ、口を少し開けた状態で600Wで約15秒加熱します。粗熱が取れたらできるだけ空気を抜いて封をし、冷蔵庫で保存してください。いずれの方法でも、保存期間の目安は1週間以内とし、早めに使い切ることが大切です。
まとめ
もやしは栄養素が少ないと思われがちですが、ビタミン、ミネラル、食物繊維など様々な栄養素が含まれています。1年を通して安価で、手に入りやすいうえに、味にクセがないため色々な食材と組み合わせて食べることができます。傷みやすいもやしですが、保存方法に気を付けることで長持ちさせることができます。保存期間の目安や、調理方法に合わせて正しく保存し、日々の食事にバランスよく取り入れましょう。
「もやし」と関連する病気
「もやし」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系の病気
高血圧消化器系の病気
大腸がん食中毒「もやし」と関連する症状
「もやし」と関連している、似ている症状は2個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
便秘むくみ
参考文献
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会
もやし生産者協会
食品成分データベース
