マツダと神戸製鋼の共同開発した溶接技術が受賞、耐食性3倍向上
マツダと神戸製鋼所は共同開発した溶接技術で、溶接学会の「田中亀久人賞」を受賞した。受賞対象は電着塗装性向上溶接技術で、22日に授賞式が行われた。自動車の耐食性を従来比3倍以上に高めた点が評価された。
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■錆抑制と軽量化を両立
本技術は、溶接時に発生するスラグを制御することで電着塗装不良を抑制するものだ。特に足回り部品では高強度薄鋼板の採用により錆による板厚減少が課題だった。両社はスラグ発生量の抑制と凝集技術を確立し、腐食の起点となる塗装不良を低減した。耐食試験では従来比3倍以上の性能向上を確認している。
■量産車への適用で実績
本技術は2019年発売の「MAZDA3」以降に採用されている。これまでに9車種、累計350万台以上へ展開されてきた。実車評価でも厳しい環境下で錆の発生を大幅に抑制する効果が確認された。今春発売予定の新型「CX-5」にも適用される。
■共同開発による技術融合
開発では神戸製鋼所が溶接材料とプロセス技術を担当した。マツダは部品設計と量産検証を担い、実用化まで一貫して取り組んだ。量産適用の実績と業界への貢献が評価され、両社の共同受賞に至った。マツダにとっては初の同賞受賞となる。
■軽量化と環境性能向上へ
自動車業界では電動化と並行し軽量化ニーズが高まっている。高強度鋼材の活用拡大に伴い、溶接品質の確保は重要な技術領域となる。本技術は走行性能や燃費向上に寄与する軽量化を支える基盤技術だ。両社は今後も溶接技術の高度化を進め、環境性能と安全性の向上を図る方針だ。
