《警察の目がある中でなぜ遺体を移動できたのか》「トイレは水やティッシュを使いやすい」元捜査一課刑事が解説 “仰向けの遺体”に込められた義父の心情【京都・小6死体遺棄】
3月23日より京都府南丹市で行方不明となっていた安達結希くん(11)の遺体が4月13日、同市内の雑木林のなかで発見された事件。京都府警は4月16日、父親の安達優季容疑者(37)を死体遺棄容疑で逮捕した。全国紙社会部記者が語る。
【写真】防カメがとらえた“結希くん殺害直後”の安達優希容疑者の姿。スマホ解明し警察が捜査した”不可解な現場”「複数箇所に遺体を移動」
「安達容疑者は2025年12月、結希くんの母親と結婚。曾祖母、祖母、母親と、結希くんの母親の兄夫婦が暮らす4世代家庭の安達家で同居していました。
安達容疑者は府警の取り調べに対して遺棄容疑を認め、殺害についても『衝動的に首を絞めて殺した』などと供述しているようです」
結希くんが殺害され遺棄された経緯についても、府警は少しずつ取材に答えている。
「行方不明当日の朝には、結希くんが自宅で朝ごはんを食べている様子を、同居する親族が確認していたといいます。また安達容疑者は逮捕前の任意聴取で、当日朝『学校に寄ったあと別の場所で殺害した』という趣旨の供述をしています。
さらに府警は、安達容疑者が結希くんの遺体を複数回移動させ、南丹市内に遺棄したとみている。府警は逮捕後、小学校と安達家を繋ぐ『通学路上』にある公衆トイレの周辺を現場検証していましたが、ここも遺棄した可能性のある場所とみられている」
行方不明の捜索が始まってから結希くんの遺体が発見されるまで約3週間を要したが、府警は早いタイミングで安達容疑者を疑っていたようだ。行方不明の3日後には、府警が安達容疑者の自宅を家宅捜索した様子を、『newsランナー』『Live News イット!』などフジテレビ系のニュース番組が報じられている。
元警視庁捜査一課刑事の佐藤誠氏は、「このタイミングですでに、カーナビや携帯電話などの情報を集めていた可能性はある」という。
「警察は"任意提出"の形で携帯の提出を求めることができます。携帯電話のデータを抜き取るだけなら数時間あればできるので、ここでデータを抜いて過去の行動履歴を調査した、ということなのでしょう。メディアで報じられている映像を見る限り、ドラレコやカーナビもこのタイミングで情報を抜いていたとみられます。
この時点で、安達容疑者は薄々『自分が疑われている』ということには気づいていた可能性はあります。遺体を移動させたのがどのタイミングかは分かりませんが、ランリュックがこの3日後に発見されたこと、その後靴が発見されたことなどから、この捜査後に撹乱を狙って行動していた可能性がある」
行方不明後は多くの人が捜索活動に参加し、メディア関係者も現地に多く詰めかけた。その最中に遺体を移動することは可能なのか。
「現場付近は車の交通量などが少なく、容疑者の動きを追跡しようとしてもすぐにバレてしまう。また自宅前に警察車両をつけると、捜査段階で憶測が広まることも懸念したのでしょう。府警は慎重に証拠を取り揃えるために、あえて"ベタ張り"したりすることなく容疑者の動きを見守り、まずは結希くんの発見に全力を注いだのではないか。
遺体の移動時期はまだ明らかになっていませんが、大規模な捜索が始まってから移動させていたのだとしたら、容疑者にとっては相当なリスクになる。容疑者はその場その場で判断し、遺棄していたということなのでしょう。トイレは遺棄した場所のうちの一つとみられますが、水やティッシュが自然に手に入るので、場所の選択肢のうちに入りやすい」(同前)
最終的な遺体発見場所は、学校から約3キロほど離れた雑木林のなかだった。遺体には落ち葉などがかかっておらず、仰向けの状態で発見されたが、前出・佐藤氏はここに容疑者の意図を見る。
「遺体を隠そうとするなら、本来仰向けに遺棄する必要はない。事故死に見せかけるならうつ伏せや横向きのほうが自然です。顔が見える状態で遺棄するのは、義父である容疑者の多少エモーショナルな部分を感じる。
府警は今後、殺人容疑も加えた再逮捕に向け、慎重に捜査を進めるでしょう」
まだ明らかになっていない安達容疑者の「計画性」。捜査の進展が待たれる。

