学生アルバイトやパート主婦の手取りが増えるかも……労働契約書で契約賃金を確認
4月1日から新年度に入り、年金や社会保険料に関する制度やルールで変更されたものがある。
まず、「年収130万円の壁」の新ルール。主婦や学生など、社会保険の扶養に入っている人は年収130万円を超えると、社会保険の扶養から外れた。扶養から外れると社会保険料の支払い義務が生じ、手取りが減る逆転現象が起きていた。
その年収を計算するとき、これまでは残業代などもカウントして「収入の実績」としていたが、4月からは一時的な残業代などは含まず、契約時の賃金で計算ができるようになる。これが新しいルールだ。例えば、繁忙期に残業して臨時でバイト代が増えても問題はない。
契約時の賃金が130万円以内なら、社会保険料が発生しない。企業と従業員が雇用条件(賃金、時間、業務内容など)に合意したことを証明する労働契約書(雇用契約書)を気にかける人は少ないかもしれないが、これを機会に確認してみよう。働き始めるときに必ずもらっているはずだ。年末に「超えたらどうしよう」と心配する必要はなくなりそうだ。
「在職老齢年金制度」65万円に引き上げ
高齢者が関心あるのは「在職老齢年金制度」の見直しだろう。今や60歳以降も働くのは当然として、65歳以降も働き続ける人が増えている。65歳以上で老齢厚生年金を受給しながら働く人について、賃金と年金の合計が一定水準を超えると年金の一部が支給停止される仕組みが「在職老齢年金制度」だ。
ただ、「年金が減らされるなら働かない方が得」と考えてしまう高齢者もいるので、高齢者の働く意欲を削がないように、支給停止調整額は年度ごとに少しずつ見直しが行われてきた。
これまでは賃金と厚生年金をあわせて収入が月51万円を超えると、上回った年金の半分が減額されたが、4月1日から減額される基準が65万円に引き上げられた。
今回、恩恵を受けるのは、厚生年金に長く加入してきた人や、定年後も比較的高い賃金で働ける人たちだ。一方で、非正規雇用中心でキャリアを積んできた人や、厚生年金の加入期間が短い人にとっては影響が少ない。高齢者の中でも「働ける人」と「そうでない人」の格差が広がる可能性は残る。
そして、世代間の負担と給付をどうするのかというより本質的な課題は今後も残ったままだ。
