注文住宅「2階にトイレ」は必要?5年住んで実感したメリット2つと“想定外の気づき”
戸建住宅を建てる際、トイレの数を1つだけにするか、各階に設置するか、迷う人も多いのでは? そんななか、「1階と2階それぞれにトイレを設置したら暮らしがラクになった」と語るのは、整理収納アドバイザー1級で住宅収納スペシャリストの資格をもつ武井優音さん。今回、武井さんが実感したメリットと、想定外だったある「気づき」について、詳しく語ります。

家づくりで「トイレを2つ」にして、わかったこと

わが家は、筆者、夫と長男(11歳)、二男(9歳)の4人暮らし。5年前にハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。1階にはLDKと隣に趣味室、玄関、トイレ。そして2階には、浴室、洗面所、ランドリールーム、ウォークインクローゼット、子ども部屋、寝室、トイレがあります。
マンション暮らしが長かったこともあり、家づくり中は「トイレは1つで十分かも」と思っていましたが、戸建てで暮らしてみると2つにしてよかったと感じる場面が増えました。子どもの帰宅動線や夜の過ごし方、来客中の気づかいなど、日常のなかで“もう1つある便利さ”を実感しています。
さらに、先日親族の体験談を聞いて、年齢を重ねた先の安心にもつながると気づきました。今回は、1階・2階にトイレを設けてよかった理由をまとめます。
メリット1:動線が整って外出前や深夜でもラク

戸建ての場合、「トイレは1つにするか、2つにするか」で悩む人は多いと思います。マンションだと1つが一般的なので、なおさら迷いやすいですよね。
筆者自身も家づくり中は「夫婦2人にいずれはなるだろうし、トイレは1つでも十分かな」と考えていました。でも実際に暮らしてみると、トイレが2つあることで助かる場面が想像以上に多いと感じています。

まずよかったのが、1階玄関前にトイレをつくったこと。こちらは玄関ドアからの眺めで、奥のペンダントライトのあるところがトイレです。いかに近いかが伝わるかと思います。
子どもって帰宅してすぐ「トイレ!」となることがよくあります。学校や外出先で我慢していたり、家に着いてホッとした瞬間に行きたくなったり。
玄関からすぐ行ける場所にあると、リビングを通らずにすみ、家の中がバタつきにくいというメリットが。また、大人にとっても出かける前に立ち寄りやすく、出発までの動線がスムーズ。この場所にして正解でした。

そして、「2つあるとよかった」をより実感するのが夜の時間帯です。こちらは階段を上がったところからの眺め。
わが家は2階にお風呂、洗面所、寝室があります。寝る準備をしているときに、お風呂や洗面所の近くにトイレが1つあると動線がとてもいいのです。子どもが寝ている途中にトイレに行きたくなっても自分で行きやすく、漏らしてしまう心配も減りました(実際、夜中に起きて1人で行っています)。
大人でも、寝ている途中に1階まで降りてトイレに行くのはかなり面倒に感じます。2階にトイレがあることで夜間のストレスがぐっと減ったと感じています。
さらに以前、筆者が体調を崩し、歩けなかったときも、段差なくトイレまでたどり着けるありがたみを実感。
メリット2:来客時でも「音の心配」をしなくていい

もうひとつ、トイレの音問題も話題に上がる気がします。
わが家は幸い、1階トイレがリビングから少し離れた場所にあり、くつろいでいる時間も音が気になりにくい間取りです。
ただ実際には、間取りの都合で「トイレをリビングから離すのが難しい」家庭も多いはず。
そういうときこそ、トイレが“もう1つ”あることが、気持ちのラクさにつながると感じます。たとえば来客中、2階で過ごしているときに「トイレに行きたくなった…」となったとき。1階に1つしかなかったら、リビングを通る動線だと気をつかいます。

家族だけなら気にならないことでも、来客中は「今行って大丈夫かな」「音が聞こえたら気まずいかも」と無意識に遠慮してしまう可能性があるでしょう。
でも、別の階にもう1つトイレがあれば“気づかい”も減ります。来客中のことを考えてみると、トイレが離れて2つあることは大きなメリットだと思いました。
「夫婦2人だけ」だったらトイレは1つで十分?

そしてもうひとつ、家を建てたときには想像しきれていなかったのが、「将来の体調の変化」です。
高齢になってきた親族から聞いた話がとても印象に残っています。
その人は、パートナーが一度病気をしてから、トイレに行く回数や、トイレにこもる時間が増えたそうです。これまでは「1つで十分」だと思っていたけれど、今は自分が使いたいときに使えないことで困っているそう。
「2つあるとよかった」という言葉が、妙に現実味をもって心に残りました。
家づくり中に筆者も「将来、子どもが巣立ったら夫婦2人だけだから、トイレは1つでもいいかな」と迷ったことがありました。でも、夫婦2人になった“さらに先”もあります。

ほかにも、体調を崩したとき、感染症のとき、年齢を重ねてトイレが近くなったとき。そんな場面で、もう1つ別のトイレがあることが、安心につながるのだと気づかされました。
「今の暮らし」だけでなく、これから起こりうる変化まで視野に入れておくことが、家づくりの後悔を減らすポイントになると思います。
