エプスタイン氏=AP

写真拡大

 【ワシントン=栗山紘尚、阿部真司】米国のトランプ大統領がパム・ボンディ司法長官の解任を発表したのは、米実業家ジェフリー・エプスタイン氏に関する事件を巡り、早期の幕引きを図る狙いがあったとみられる。

 さらなる閣僚の解任論も浮上しており、今後も「解任ドミノ」が続く可能性がある。

 トランプ氏にとり、少女らの人身取引罪に関する捜査資料「エプスタイン文書」を巡るボンディ氏の対応が、「政治的・個人的な頭痛の種だった」(米紙ウォール・ストリート・ジャーナル)とされる。

 ボンディ氏は昨年2月、エプスタイン氏が買春をあっせんした「顧客リスト」が「私の机の上にある」と述べたが、司法省は存在を否定。リスト公開を期待していたトランプ氏の岩盤支持層「MAGA(マガ)」の反発を招いた。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、トランプ氏は、政敵・ジェームズ・コミー元米連邦捜査局(FBI)長官らに対する報復措置で失策続きだった司法省に憤慨しており、解任要因となったと指摘した。

 トランプ政権としては、11月の中間選挙を前に幕引きを図りたい考えだが、先行きは不透明なままだ。上院民主党トップのチャック・シューマー院内総務は2日、SNSで「(トランプ氏が)司法省を報復の道具として利用している限り、エプスタイン文書の隠蔽(いんぺい)などの問題は続く」と強調した。

 トランプ政権では、不法移民対策を担っていた国土安全保障省のクリスティ・ノーム長官も解任されており、3月以降、閣僚の交代が続いている。

 米CNNは2日、トランプ氏はノーム氏の解任が円滑に進んだと感じており、他の閣僚の解任にも以前ほどちゅうちょしなくなっていると指摘した。今後も解任が続く可能性が否定できない状況で、候補としてラトニック商務長官らの名前が挙がる。ラトニック氏は自身の説明に反して、エプスタイン氏と交流していたことが明らかになっており、与野党から辞任を求める声が上がっている。