Image: Camilo Concha / Shutterstock.com

終わりは突然に。

昨秋登場するなり初日10万ダウンロード。ChatGPTより早く100万ダウンロードを達成し、Open AIの”ネクスト・ビッグ・シング”と目されていた動画生成AIアプリの「Sora」が3月下旬、突如サービス終了を発表しましたね。

発表といっても、いきなりこんな簡単なツイートが1本流れてきただけ。あまりにも呆気ない幕切れです。

Soraアプリにお別れを告げるときが来ました。Soraで動画生成・共有して、利用者コミュニティを築きあげてきてくれた皆さまに感謝します。Soraの創作物は大切な作品だけに、落胆もひとしおと存じます。

アプリとAPIの今後の流れと作品保存手順の詳細については、追ってご案内します。 Sora開発チーム

Soraといえば、ミッキーマウスやダースベーダ―が登場するAI自動生成動画を正式に進めることで、ウォルトディズニーと10億ドル(約1590億円)のコンテンツ契約を結んでいたわけですが、撤退のニュースは当のディズニーにとっても寝耳に水の出来事でした(関係筋によると、発表前夜までSora関連のプロジェクトで両社は共同作業していた。ディズニーがサービス終了の連絡を受けたのは、その会合が終わった30分後だった)。

なぜ撤退?

気になるのは撤退を決めた理由ですが、Open AIは今、コーディングと法人向けサービス重視の新モデルで黒字化を進めたい正念場なんですが、そのためにはもっと処理能力が必要。

そこで1日100万ドル(1億6000万円)もの膨大な赤字を出してるSoraを削って、新モデルに処理能力を振り分ける苦肉の経営判断をしたのではないかとWSJは分析しています。

無断でセレブの動画を生成したり、フェイクを拡散したりの違法コンテンツの問題も後を絶たず、その訴訟費用もバカにならなかったものと見られています。

戸惑いと混乱

アプリ史上最速スピードで利用100万人の大台を突破したSoraも、その後は失速して、撤退時にはアクティブユーザー50万人にまで縮小していました。縮小したとはいえ利用50万人の有料サービスです。なかには月々のサブスクリプションを払ったばかりの人もいて、「なんの前触れもなく機能に制限のある無料版にダウングレードされていた。先週払った月額使用料、返金してもらえるの?」といった戸惑いの声がRedditには挙がっていますよ。

AIは金食い虫。いつ消えてもおかしくない

無料でいくらでもAIが使えるのは、もしかしたら今だけのことなのかも。Soraに限らず、AIは運転資金ハンパなくかかりますからねぇ…。今は膨大な先行投資が潤沢に入るから赤字でも回ってるけど、それが尽きたら料金上げるか撤退か。辿る道は2つに1つです。

現にAnthropicもこないだ、ピーク時にClaudeの利用セッションに制限を加えることを明らかにしましたし(Claudeの場合、あまりの人気でやむなく、なのでOpenAIのSora撤退理由とは真逆ですが)。

いずれにしても負荷が超過すれば制限がかかるし、採算合わなくなればストップがかかる。これはAIの宿命と心得たほうがよさそうです。

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