日本戦でメンバー外となったケイン。(C)Getty Images

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 現地時間3月31日、日本対イングランド戦の約1時間前に「ハリー・ケインのメンバー外」が発表された。ここまで日本メディアはケイン封じをどうするかを日本代表のメンバーに聞いていたので、知り合いの日本人記者は「えっ、これで試合の価値が下がってしまう」と嘆いていた。

 なぜケインはメンバー外なのか。サッカーダイジェスト・ヨーロッパのスティーブ・マッケンジー記者にその理由を聞くと、以下のような答えが返ってきた。

「ほんの軽い怪我だけど、リスクを冒したくない。というのも、彼はバイエルンに戻ってチャンピオンズリーグの重要な試合が控えているので」

 日本メディアは彼のメンバー外に非常に驚いていると、スティーブ記者に伝えると「えっ、そうなの?」と反応された。
 
「ウルグアイ戦の時点では、彼は『膝が悪い』というような素振りは見せていませんでした。今回のプログラムの表紙にも載っていたくらいですから、彼はいわばポスターボーイ(広告塔)的な存在ですよね。ですから基本的には、もうこれ以上賭けに出たくなかったということだと思います。

ほんの軽い怪我だったかもしれません。でも、トゥヘル監督にとってこの怪我はある意味好都合でもあります。他の選手にチャンスを与えられますし、ご存知の通り、イングランドには、ケインが怪我をしたときに一体どうするかという問題があります。代役不在ですから。ワトキンスも今は調子が良くないし、コール・パーマーはストライカーではありません。だからケインをフレッシュな状態に保つ必要があります」

 「個人的な意見として」とスティーブ記者は続ける。

「もし今日の日本戦にケインが出ていれば怪我をさらに悪化させた可能性がありました。先発できたかもしれませんが、もし再び肉離れを起こしたら、4週間から6週間の離脱という深刻な事態になってしまう。ですから単に安全策をとったのです。今夜はフレンドリーマッチ(親善試合)で、エキシビションゲームですから、正直そこまで重要ではありません」

 日本とイングランドの温度差を感じる瞬間でもあった。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長/現地特派)

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