100万円以下で新車購入できるトヨタ「ピクシスエポック」

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日常に寄り添う「庶民の強い味方」

 物価の高止まりが続く昨今、クルマを保有すること自体が「贅沢」と見なされる時代になりつつあります。新車価格の上昇に加え、イラン情勢の悪化に起因する燃料費の暴騰が、家計への負担を一層重くしています。

 このような状況下で、トヨタが販売する軽セダン「ピクシスエポック」が、コストを重視する人々から注目を集めています。

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 このクルマは、ダイハツの「ミライース」をベースとしたOEM車両として2012年から市場に投入されています。ダイハツ独自の「e:S(イース)テクノロジー」の採用により、徹底した軽量化とコスト削減を追求している点が大きな特徴です。

 2017年5月には現行モデルとなる2代目が登場し、新しいクルマづくりの思想「DNGA」を取り入れることで、走行性能の向上とさらなる低価格化、そして高い経済性を両立させました。

 ピクシスエポックの最も注目すべき点は、その価格設定です。ベースグレードである「B“SA III”」は99万2200円(消費税込)となっており、国産新車の乗用車としては群を抜いた安さを実現しています。

 グレード構成は、このベーシックなモデルから、中間グレードの「L“SA III”」「X“SA III”」、そしてアルミホイールやオートエアコンといった装備が追加される最上級の「G“SA III”」まで、計4つのラインナップが用意されています。

 最安価なグレードでは、ホイールキャップやLEDヘッドランプ、電動格納ドアミラーなどの装備は省かれますが、マニュアルエアコン、キーレスエントリー、フロントパワーウインドウといった日常使いに便利な機能は標準で備わっています。

 そして何より重要なのは、価格を抑えつつも安全性能が充実していることです。2024年9月の一部改良を経て、先進運転支援システム「スマートアシストIII」が全グレードで標準装備となりました。これには歩行者にも対応する衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能などが含まれており、「セーフティ・サポートカーS(ワイド)」の認定も受けています。

 もちろん、ABSやVSC(横滑り防止装置)、デュアルエアバッグといった基本的な安全装備も搭載されており、必要十分な安全性を確保しています。

 パワートレインは全車共通で、660ccの3気筒自然吸気エンジンにCVTを組み合わせています。駆動方式はFFと4WDから選択可能です。このパワーユニットには、再循環ガスの効率的な活用やエンジンとCVTの熱交換システム、点火タイミングの最適化など、多数の先進技術が採用されています。

 その結果、ハイブリッドシステムを持たないクルマでありながら、WLTCモードで25.0km/L、JC08モードでは35.2km/Lという最高水準の優れた燃費を達成しています。

 エクステリアは、先代モデルからスタイリッシュさを向上させつつ、シンプルで飽きのこないデザインを採用しました。安定感のあるバンパーや精悍なリアスタイリングにより、エントリーモデルにありがちな安価な印象を回避しています。

 インテリアもシンプルな構成ながら、運転のしやすさと親しみやすさを最優先に設計され、コンパクトで落ち着いた室内空間にまとめられています。

 かつて軽自動車市場の最大の魅力は数十万円という低価格でしたが、現在では電動化技術や先進運転支援システムの搭載、原材料費の上昇などにより、100万円を超える価格が一般的となりました。

 そのような中で、新車として100万円以下の価格を維持しているのは、このピクシスエポックとベース車両のミライースのみという状況です。高い性能を求めず、日常の買い物や通勤といった用途には十分な性能を持っており、非常に合理的な選択肢と言えるでしょう。クルマに限らず、あらゆる商品の価格が上昇し続ける今、こうした最廉価モデルの存在価値は非常に高まっていると言えます。

 同モデルに対して、ネット上やSNSでは「価格を考えるとコスパは最高」「燃費がいいから日々の通勤用に本当に助かる」「維持費が想像以上に楽」といった圧倒的なコストパフォーマンスと経済性への賛同が多く見られます。

 また、「派手さはないけれど、必要な装備はちゃんとそろっている」「大きいクルマより、結局こういうクルマが日常使いでは一番使える」といった実用性への納得感や、「最近流行りの背が高い軽自動車(スーパーハイトワゴン)と比べて、全高が低いぶん横風などに強く安定感がある」といった、昔ながらのセダン(ハッチバック)タイプならではの素直な走行性能や取り回しの良さを評価する声もあります。

 ピクシスエポックは、クルマにステータスや過剰な広さを求めるのではなく、「安くて、燃費が良くて、安全に走れる」という自動車の原点ともいえる価値が詰まっており、「庶民の強い味方」として非常に高い支持を得ていると言えそうです。