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岡山県内で過去最大の被害となった県南部の山林火災の発生からきょう(23日)で1年です。復興に向けて、そして同様の災害を繰り返さないために…。この1年に行われたさまざまな取り組みを通して防災について考えます。

【写真を見る】岡山県南部で発生した大規模山林火災から1年 被災地は再生に向けて一歩を踏み出す~改めて防災について考える~

「放水開始!」

火災の発生から1年の節目となるけさ、岡山市消防局は教訓を風化させず、今後の 対応力の強化に生かそうと現地で訓練を実施。大森市長も視察に訪れ、防災への意識を新たにしていました。

(大森雅夫岡山市長)
「何といってもやはり火災を起こさない。これが第一だろうと思いますので、市民の皆さん県民の皆さん、火災予防お願いしたいと思います」

去年3月、岡山市南区で発生した山林火災「過去最大の被害」

(小寺真生記者)
「火元とみられる現場です。バチバチという音を立てながら黒い煙が上がっています」

(前田唯アナウンサー)
「住宅地のすぐそばまで火災が広がっています」

(和泉砂絵記者)
「あちらの小学校の裏手の山でも赤い炎と白煙が立ち上ってどんどん拡大しているのが確認できます」

去年3月23日、岡山市南区で発生した山林火災。焼損面積は486ヘクタールと、県内でも過去最大の被害となりました。

(近くに住む人)
「焼けている音が聞こえてくるので怖いです火は。もうちょっと寝られないですよね」

人的被害こそなかったものの、岡山市から玉野市にまたがる豊かな自然は瞬く間に失われてしまいました。

(前田唯アナウンサー)
「警察と消防が続々と山に入っていきます。これから火災の現場確認が行なわれます」

火災の原因は・・・

調査の結果、今年1月、岡山市消防局は火災の原因についてたき火と断定。今月(3月)2日には、火をつけた疑いで、岡山市の82歳の男性が書類送検されています。

わずかな気のゆるみが、過去に類を見ない大災害の火種となりました。

また、空気が乾燥した状態が続いたこの冬から春にかけても、県内で林野火災が頻発。再び、このような災害を引き起こさないよう、消防も注意を呼びかけています。

(岡山市南消防署 林達也署長)
「風の強い日にはなるべくたき火とか火入れをしない。もしする場合でも気象状況をしっかり確認して消火の準備と、周りに燃えやすいものがないなど拡大防止を図っていただければ」

たき火などが主な出火原因である山林火災は、地震や台風などと違い、1人1人の心がけ次第で防ぐことができる災害です。

その被害の大きさを振り返り、防災への意識を高めてもらおうと、今月、市はJR岡山駅に当時の写真や熱で焼けた消防のホースなどを展示。記憶を風化させない取り組みを続けています。

(岡山市消防局消防総務部予防課 板谷雄一さん)
「一つの火が一気に燃え広がってまちを変えてしまうという恐ろしさをぜひ見ていただきたい」

失われた山林の再生へ

失われた山林の再生へ。この一年、被災地域でもさまざまな取り組みが行なわれてきました。岡山市南区の小串小学校では、むき出しになった山肌へ植える樹木の苗を児童たちが自らの手で育ててきました。

(児童)
「友達と山でいろんな遊びをしていたので、それがまたできたらいいな」

「土をかぶせてください。はいどうぞ」

そして、きょう、その苗木を含む100本が、子どもたちの手によって山火事の跡地である貝殻山に植えられました。

(園児)
「木が成長してほしい」
(植樹に参加した人)
「あの子たちが大きくなったら、緑がいっぱい茂る状態になったら」

再生には長い年月を要すると言われる焼け跡にはじめての春が訪れています。
(去年被災直後に咲いた桜は・・・今年も春を迎える準備を真っ黒な土からのぞく新芽)

(地域住民)
「それはやっぱり早く青々とした山が戻ってくればいいなと」「やっぱり四季がわかるような『春だな』とか、『夏』、『秋』が分かるような山に還ってほしい」

以前のように咲き誇るまで時間はかかろうとも…。再生に向けて一歩を踏み出した被災地の春です。