<さーちゃん頼む目を覚まして>突然別れを切り出され、祈るしかない夫・敦史。しかしその願いもむなしく、妻・紗綾は未来を誓った別の相手と…

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結婚10年目。子どもにも恵まれ、共働きで家事や育児を分担しながら暮らす夫・五代敦史(40歳)と妻・五代紗綾(37歳)。マンション購入の話も進み、周囲から見れば“いい夫婦(1122)”に映っていました。しかし春のある夜、妻から突然「好きな人がいる」「娘と二人で出ていきたい」と告げられて――。

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花粉にちょっと感謝

【1】

【2】

それでも日常は続く。

花粉症を理由に、職場で涙を隠す敦史。

昼食時に聞こえてきたのは「フリンもの」のドラマについて。

「さーちゃんも観てんのかな」…。

恋だの愛だの略奪だの不倫だの

【3】

【4】

「積み上げてきた現実がそんな簡単にブチ壊されてたまるかっての」

思いと裏腹に、既に壊れかけている自分の現実。

子どもの世話に家事、仕事も頑張ってきた。

「俺たちけっこういい夫婦だったじゃん」

頼む目を覚まして

【5】

【6】

「相手の話をちゃんと聞いて感情的にはならないように」

敦史の願いもむなしく、電話口で”別れる道筋”について確認し合う紗綾。

「ありがとうね」

電話の向こうの相手とは――。

「好き」「私も大好き」

【7】

【8】

電話越しに交わされる甘い言葉。

そこには、敦史に向けられることのない表情が。

栄養ドリンクを飲んで備える敦史。

果たしてその心境は…。

こわい

【9】

【10】

「やだな」「こわい」「にげたい」

溢れ出るネガティブな思いを懸命に抑え、玄関のドアを開ける。

その先に「春の嵐」が待っていることをわかっていながら――。

※本稿は、『1122 五代夫婦の場合(1)』(講談社)の一部を再編集したものです。