「村上宗隆」が天皇ご一家に“不敬ポーズ”の本当の理由 「ヤクルト時代から不振に陥ると…」
侍ジャパンがWBC1次ラウンドC組で4連勝を飾り、決勝ラウンド進出を決めた。準々決勝は米国マイアミのローンデポ・パークで14日(日本時間15日)に、D組2位・ベネズエラと対戦する。チームは好調を維持するが、中で不安視されている選手の一人が村上宗隆(ホワイトソックス)だ。4戦目のチェコ戦最終打席に満塁本塁打を打ったものの、4試合で打率は2割に留まり、15打数で4三振。加えて、天皇ご一家が観覧された際の「不敬ポーズ」も一部でバッシングされた。その裏には、村上特有の「メンタルの課題」を指摘する声がある。
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【写真を見る】隣の大谷選手と比べると“態度の違い”がはっきり…ガムを噛み、腕を組み…村上選手「不敬」の“決定的瞬間”
菊池、大勢、近藤と並び…
侍ジャパンは、第2戦・韓国戦に先発登板して3回6安打3失点と不安定な投球だった菊池雄星(エンゼルス)、第3戦・豪州戦で2本のアーチを浴びるなど精彩を欠く抑えの大勢(巨人)、12打数無安打と打撃不振の近藤健介(ソフトバンク)らが投打で不安を抱えているが、村上の状態も心配されている。

大谷翔平(ドジャース)、鈴木誠也(カブス)、吉田正尚(レッドソックス)などメジャーリーグで活躍する先輩たちがそれぞれ2本ずつ豪快なアーチを見せる中、村上は乗り遅れていた。チェコ戦前まで打率.200、0本塁打、1打点。チェコ戦も最終打席まで4打数無安打2三振と精彩を欠いていた。
大谷選手からのアドバイス
同戦翌日のスポーツ紙は、横並びで3戦目・豪州戦のベンチでのエピソードを紹介。それによれば、同ゲーム中のベンチで、不振を見かねた大谷によるバッティング指導があった。村上の左手と左肘に触れ、握り方や力の方向についてアドバイスをしたという。
それもあってか、翌日のチェコ戦では5−0の8回に直球を完ぺきにとらえてバックスクリーン右に満塁弾。打った瞬間にスタンドインを確信する特大アーチで、ベンチに戻った際にホッとした表情を浮かべた。前出のスポーツ紙では、「大谷効果」との見出しが出ていたが、かつて、ヤクルトでチームメイトだった選手が指摘する。
「見ていて打ち方自体はそこまで悪いとは思いませんでした。むしろ結果を気にするあまりどんどん力が入っているように感じました」
侍ジャパンにいらない
心の乱れ――。それがダイレクトに現れたのは、豪州戦の試合後のこと。「天覧試合」となった同試合での態度が物議を醸し、SNS上で炎上する事態となった。
7回に吉田の逆転右越え2ランで接戦を制したこの試合に天皇、皇后両陛下と長女の愛子さまがご来場。プレイボールから試合終了まで観戦になり、退席の際には日本の選手たちがグラウンド上で整列し、帽子を取って見送った。井端弘和監督が直立不動の姿勢で貴賓席を見つめ、大谷や鈴木も拍手を送る中で、不遜な態度に映ったのが村上だった。終始ガムを噛みながら腕を組んでいた姿がカメラで映され、SNS上で「村上の態度にがっかりした。日本代表のメンバーとして戦う資格がないよ」、「不敬な態度を見て目を疑った。天覧試合の重みを分かっていないのか。野球がうまいだけの選手は侍ジャパンにいらない」と批判の声が殺到する事態になった。
緊張感に欠けた選手が
「村上の態度がフォーカスされましたが、他のメンバーと話していたり笑顔を浮かべたりするなど緊張感を感じられない選手が他にもいました。豪州の選手も貴賓席を見上げて敬意を示し、大谷や吉田がしっかりした立ち振る舞いだったのをどう感じるか」(侍ジャパンを取材する一般紙記者)
天覧試合は天皇陛下がスポーツや武道など直接ご覧になる特別な試合だ。プロ野球の天覧試合で言えば、1959年6月25日の巨人―阪神戦が今も「伝説の試合」として語り継がれている。同点で迎えた9回に当時プロ2年目の長嶋茂雄さんが左翼席へサヨナラ本塁打。両陛下が退出される予定の5分前に放ったドラマチックな1発だった。野球の国際試合の天覧試合は、1966年11月に昭和天皇が香淳皇后と全日本―ドジャース戦を観戦して以来59年4か月ぶりだった。
56号本塁打の前での足踏み
ヤクルトの元コーチは「村上の態度が良くなかったことは間違いないし、反省しなければいけない」と強調した上で続けた。
「不調になると視野が狭くなってしまうことはヤクルト時代にもありました。繊細なんですよね。豪州戦でも3打数無安打に終わり、ベンチでの表情を見ると色々悩んでいるのかなと。お見送りの際には、1点を見つめて考え事をしている様子だったので、『これはまずい』と思いました。周囲の状況に気付かないほど、バッティングのことで頭がいっぱいだったのでしょう。普段は礼儀正しい選手ですし、失礼な態度を取るつもりはなかったと思います。でも、ああいう姿を見せてしまっては信頼を失ってしまう。『見られる立場』であることを自覚して欲しいですね」
三冠王を獲得した2022年も、55本塁打を放ち、王貞治氏の日本人シーズン最多本塁打記録に並んだ後、プレッシャーからかピタリと快音が止まり、新記録の56号を打つまで14試合、61打席も足踏みした。
また、翌春に行われた前回WBCでも、バッティング練習での大谷の驚異的な飛距離を間のあたりにして自分を見失ったのか、1次ラウンドでは打率1割台、本塁打ゼロ、エラーも犯すなどの絶不調に陥った。メンタルに課題を抱えているようだ。
決勝ラウンドでの活躍に期待
14日(日本時間15日)の準決勝ではベネズエラ戦に臨む。先の元チームメイトは言う。
「チェコの投手のレベルが高かったとは言えませんが、一発が出たことで精神的に楽になったと思います。前回のWBCでも打撃の調子が上がらなかったですが、準決勝のメキシコ戦で逆転サヨナラ二塁打、決勝の米国戦でも同点に追いつくアーチを放っています。長距離砲はきっかけをつかめば、長打を量産する。気分良く米国に行けるので、決勝ラウンドでの活躍に期待したいですね」
日本から厳しい視線も注がれる中、村上は決勝ラウンドで本来のパフォーマンスを発揮できるか。
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デイリー新潮編集部
