新型「パトロール」いよいよ日本上陸!

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打倒ランクル! 日産「“最強”本格SUV」27年発売へ!

 日産は現在、厳しい経営状況にありますが、今後は回復を図ります。そのためにも新型車が必要となります。

 直近の日産は、2025年に、電気自動車の「リーフ」と軽スーパーハイトワゴンの「ルークス」を発売しており、今後はコンパクトSUVの「キックス」や高級ミニバンの「エルグランド」のフルモデルチェンジが控えているほか、ラージサイズSUVの「パトロール」も新規投入する予定です。

【画像】超カッコいい! これが日産の「“最強”本格SUV」です!(30枚以上)

 新たに販売されるパトロールとは、どのようなモデルなのでしょうか。

 日産の販売店に問い合わせてみると、パトロールの発売時期について「メーカーからは、2027年度、つまり2027年4月以降に発売すると案内されています。おそらく2027年の夏頃でしょう」と回答しています。

 キックスは2026年6月から7月、エルグランドは同年7月から8月に登場するようですが、パトロールの導入がそれよりも遅くなる理由は2つあります。

 まずパトロールは、コンパクトSUVのキックスや高級ミニバンのエルグランドに比べて販売台数が少なく、イメージリーダー的な商品となるためです。急いで発売する必要はなく、2027年4月以降になります。

 2つ目の理由はパトロールのボディサイズです。全長5350mm×全幅2030mm×全高1955mmと、ライバル車のトヨタの本格SUV「ランドクルーザー300」を上まわるため、日産のすべての店舗で扱えるとは限りません。

 特に古い店舗の場合、パトロールの大きなボディは、車両の点検や整備を行う「サービスストール(整備スペース)」に収まらないことも考えられます。

 現行パトロールは、すでに中東諸国やアメリカアメリカでの車名は「アルマーダ」)で販売され、日本仕様の開発は困難ではありません。それでも実際に販売するには解決すべき課題が多く、国内発売も先送りされているようですが、2027年4月以降に国内で発売されることは確実です。

 パトロールは、「エクストレイル」のような前輪駆動のプラットフォームを使った都会派SUVではなく、ラダーフレームを備えて、エンジンを縦向きに搭載する悪路向けの本格SUVです。

 駆動方式は後輪駆動ベースの4WDとなり、悪路走破力を高める副変速機も装着され、このあたりもランドクルーザー300と同様です。

 海外で販売しているパトロールは、複数のエンジンを用意していますが、国内仕様は3.5リッターV型6気筒ツインターボのみ。最高出力は425馬力(5600回転)、最大トルクは71.4kg-m(3600回転)です。

 ランドクルーザー300も3.5リッターV型6気筒ツインターボを搭載しますが、415馬力(5200回転)・66.3kg-m(2000〜3600回転)を発揮するエンジンなので、パトロールのほうが少しパワフルです。

 そんなパトロールの一番の特徴は、ラダーフレームを使った後輪駆動ベースの悪路向けSUVでありながら、4輪独立式サスペンションを採用することです。前輪はダブルウイッシュボーン式で、後輪はマルチリンク式です。

 ランドクルーザー300をはじめとする一般的な悪路向けSUVは、前輪はダブルウイッシュボーンなどの独立式でも、後輪は耐久性の優れた車軸式です。そこをパトロールは独立式にしました。

 悪路の走破性能を徹底的に高めるなら、後輪は車軸式が有利ですが、今は独立式でも十分な悪路性能を得られるようになり、そこでパトロールは、後輪を含めて4輪独立式にして、舗装路における走行安定性を向上させたのです。

“ランクルの代わり”としてパトロールは最適!

 実際にパトロールを運転すると、4輪独立式サスペンションにより、後輪の接地性が優れていました。パトロールの全高は1955mmで車両重量も約2.8トンですから、ボディは重心が高くて重いのですが、下り坂のカーブでも後輪の接地不足を感じません。

 ステアリングの支持剛性も高く、ステアリングホイールを回し始めた時から、車両の進行方向が正確に変わります。

 この舗装路における運転感覚は、悪路向けのSUVというより、エクストレイルのような乗用車系のプラットフォームを使う都会派SUVに近い印象です。

 つまりパトロールの価値は、悪路向けSUVの走破力と、都会派SUVの走行安定性を兼ね備えていることにあるといえるでしょう。

「パトロール」の豪華内装

 日本の使用環境では、悪路向けSUVを購入しても、悪路走破力の真価を発揮させる場面はほとんどなく、その意味では、悪路向けSUVでありながら、舗装路の安定性を高めたパトロールのクルマ造りは合理的です。

 そしてパトロールには、もうひとつ突出した特徴があります。それは日本で購入可能な国産SUVでは、3列目シートの居住性を最も快適に仕上げたことです。

 現時点で3列目が最も快適な国産SUVは、マツダ「CX-80」だと筆者(渡辺陽一郎)は考えます。3列目の頭上とひざ先の空間は、パトロールも同程度ですが、着座姿勢が異なります。

 CX-80は床と座面の間隔が不足して、膝の持ち上がった座り方になる一方で、パトロールなら床と座面の間に比較的余裕があって窮屈な座り方になりません。パトロールは、SUVで多人数乗車をしたいユーザーに適しているというわけです。

 ライバル車のランドクルーザー300は2021年に発売されましたが、受注台数に生産が追い付かず、2022年には納期が数年間に達して受注を停止させました。

 それ以来、ランドクルーザー300は4年間近く注文を受け付けておらず、パトロールが早期に発売されると、ランドクルーザー300の代わりにもなり得るでしょう。

 そこで気になるのがパトロールの価格です。大量に販売される車種ではないため、日本仕様は装備を充実させた上級グレードに限定されます。そうなるとパトロールの価格は850万円以上と予想されます。

 3.5リッターツインターボエンジンを搭載したランドクルーザー300の「ZX」グレードの価格は743万6000円ですが、JBLプレミアムサウンドシステム、ETC2.0ユニット、ITSコネクトなどをオプション装着すると800万円近くに達します。

 パトロールはランドクルーザー300よりもボディが大きく、動力性能も上まわるため、昨今の原材料費等による値上げも踏まえると850万円以上に達するものと思われ、900万円前後になっても不思議はありません。

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 販売店では「パトロールは大量に売れるクルマではないため、市販されても、販売台数の枠が限られるでしょう。抽選販売の可能性もあります」といいます。

 もし購入を希望するなら、早めに販売店に出向いて、購入の意思を伝えておくと良いでしょう。そうすればパトロールの情報が入り次第、スムーズに案内を受けられるはずです。