人生の折り返し地点の50代は、暮らし方とともに夫婦関係も変わりやすい時季。「結婚30年目に入り、心地よい距離感を探している」というのは、元祖節約主婦として知られ、カウンセラーとしても活躍する若松美穂さん(50代)。自身の経験談ももとに、50代夫婦が「ちょうどいい距離感」を保てるヒントを3つ紹介します。

結婚30年目に突入。ちょうどいい距離感を模索中

50代は人生の半分を過ぎ、生き方や暮らし方を考え直すタイミングでもあります。また、私の周りで、夫婦間の仲がかみ合わなくなる方も増えています。

離婚を考える方や、離婚はせずとも別居をする人。週末だけともに過ごす人も。寝室やゆっくりする場所を分けて同居するほか、反対に、どんなときも夫婦一緒がよい…などさまざまです。

わが家は一緒も別々もいい。ただ、お互いに「適度な距離感は必要」だという共通認識とをもっています。結婚30年目に突入し、どんなに文句を言っても、ぶつかっても、お互いに変わらない点や理解不能な点はあるもの。ともに過ごしたり、カウンセラーとしてお話を伺ったうえで、50代夫婦がうまくやりくりできているヒントを紹介します。

1:意見するときに他人のエピソードを出す

夫婦間で「俺はこう思う」「私はこうしたい」という自己主張がぶつかることがあります。なぜか、パートナーの言い分だけは聞き入れたくないという方もいるでしょう。プライドか、負けず嫌いか、信じていないのか…。

そんな衝突を防ぐコツがひとつあります。それは「○○さんの家ではこうらしい」と、外部の情報や例を話してみることです。

名前は出さなくても、「友達に聞いたんだけど」と当事者ではない状態で話すと、冷静に考えて判断できる場合があります。自分も同じことをしているのに「それはおかしい」「やめた方がいいね」なんて言葉が出ることも。

そこで「あなたもそうよね」なんて責めるのはやめています。すぐに変わることは難しいから、お互いに少しずつ気がついていくのを待ってもよいのではないでしょうか。

2:だれかに相談して異なる視点をもらう

自分の話や夫婦の話を信頼できる人に話すことで、少しだけ距離をとり、夫婦関係を見つめることができるようになります。よくあるのは、自分は正しいと思って主張していたけれど、他者の目をとおして見ると、相手にも言い分や理由があると理解できること。

また、いつもと違う伝え方を知ることもできます。不満があったときに家庭内できちんと話し合う手間を取らず、無視や冷たい視線、にらむなどの態度をとっていませんか。それはもう不平不満を口に出しているのとほぼ同じです。そんなときこそ、「ありがとう」を口に出して伝えてみると関係性が変わるかもしれません。

3:文句をすぐに言わない。伝えるときを選ぶ

夫婦間の会話では、伝えるタイミングに気をつけています。売り言葉に買い言葉になりそうなときにはいったん黙る。相手の言い分や自分の言いたいことを整理し、お互いが落ち着いているときに話す。「できるだけ短い言葉で簡潔に」が伝わりやすいです。

また、文句としてではなく、お願いとして伝えてみるのもおすすめ。わが家は、お互い向かい合わないドライブ中の方が話しやすいです。お互いに「ごめん」「気がつかなかった」などの素直な気持ちを口に出しやすい気がしています。

正直なところ、夫婦のあり方に正解はありません。この工夫をすべてやめて「諦める」のもひとつの選択肢です。でももし、自分の気持ちや夫婦の関係をなんとかしたいと思っているのであれば、自分から行動を起こすのが手っとり早い方法だと私は思っています。