『おふとんの外は危険』キム・イファン(竹書房)

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 キム・イファンによる『おふとんの外は危険』(竹書房)が12月12日(金)に発売される。

【画像】ユーモアからホラーまで、キム・イファンによる奇想短篇集『おふとんの外は危険』

 韓国のネットミームでもある『おふとんの外は危険』という、かわいいタイトルどおりのぬくぬくするような作品、整形がエスカレートした未来を描く「君の変身」のような、ぞくぞくする話。ユーモアからホラーまで、さまざまなジャンルの傑作が収録された奇想短篇集。

 ふとんや紙コップと会話できるようになってしまった表題作、進化したSiriが遂にロボットになって登場する「Siriとの火曜日」、研究者がマクドナルドで宇宙の終末がいつなのかを知ってしまう「万物の理論」、顔を理想像に近づけるだけではなく背を高くしたり腕を増やすことさえ可能になった未来が舞台の「君の変身」、透明ネコが最高だった話「透明ネコは最高だった」などが収録。

 どの短篇も読み終えたときに「この物語の続きはどうなったのだろう?」という興味や「登場人物の選択肢は正しかったのか?」という疑問が湧いてくる。キム・イファンは読者に想像をふくらませ、思考を巡らせる余白をあえて残しており、独特の読後感が生まれる。

■キム・イファン(著)レイ・ブラッドベリの『火星年代記』を読んで感銘を受け、作家を目指す。短篇をインターネット上で発表し、作家活動を始める。14作の長篇のほか、アンソロジーにも参加。2009年にマルチ文学賞、2011年に若手作家賞優秀賞、2017年にSFアワード長篇小説優秀賞を受賞。本作に収録された短篇『君の変身』は、雑誌『Koreana』を通じて9カ国語に翻訳された。ファンタジー、SF、童話、推理、ミステリーなどのジャンルを自由に行き来し、組み合わせながら小説を執筆している。インディーズ映画が好きで、インディーズ映画のレビューも寄稿している。

■関谷敦子(訳)英・韓・日翻訳者。英国留学時に韓国人クラスメイトから投げかけられた言葉がきっかけで、のちに韓国語を学ぶ。字幕翻訳を中心として、出版翻訳にも携わっている。字幕『私の夫と結婚して』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』(Amazonプライム・ビデオ)ほか、書籍『ポン・ジュノ映画術』(河出書房新社)などがある。

(文=リアルサウンド ブック編集部)