「この物件、今申し込まないとすぐに売れてしまいますよ」。中古マンションの内見時、営業担当者からこんな風に”即決”を迫られた経験はありませんか?
競争が激化する首都圏の不動産市場では、この言葉が単なる営業トークではなく、現実のものとなっています。実際に、都心タワーマンションの平均売却日数が、2年前の73日から現在は46日へと大幅に短縮しているデータもあります(※)。
では、スピード勝負が求められる状況で、焦って高額な買い物をし、将来後悔しないためには、一体どうすれば良いのでしょうか。らくだ不動産株式会社の取締役副社長COO山本直彌さんが失敗しないための対処法を解説します。
(※2023年~2025年の東京都中央区勝どきの特定タワーマンションの平均成約日数、らくだ不動産調べ)
◾️スピード勝負で失われる「2つのチェック」
成約スピードが上がっている「売り手市場」では、買い手は不利な立場に置かれます。
「じっくり吟味する時間が、物理的にありません。特に、『ホームインスペクション(住宅診断)』で建物の状態を細かくチェックしたいと思っても、その間に他の人に買われてしまうリスクが高まります」と、山本さんは指摘します。

建物の不具合については、契約後や引き渡し後に確認するセカンドベスト、サードベストのタイミングもありますが、本当に取り返しがつかないのが、もう一つの重要リスク「マンションの管理状態」の見落としです。
◾️購入後に発覚する最悪のシナリオ「管理リスク」
「スピードを優先するあまり、マンションの管理状態の確認を怠ると、購入後に最悪のシナリオを迎える可能性があります。例えば、長期修繕計画がずさんで、数年後に修繕積立金が数倍に跳ね上がったり、数百万の一時金を請求されたりするケースです。これでは、どんなに物件自体が気に入っていても、生活設計が破綻してしまいます」(山本さん)

内見時にゴミ捨て場が荒れていたり、掲示板に騒音トラブルの貼り紙があったりといった「目で見てわかる問題」も危険信号ですが、本当に恐ろしいのは、書類の中に隠された「数字のリスク」です。
◾️即決を迫られた時、最低限「これだけ」は確認しろ
では、時間がない中で、どうやってそのリスクを見抜けば良いのでしょうか。山本さんは、「マンション管理のプロではない不動産営業担当者の『大丈夫です』という言葉を鵜呑みにしてはいけない」と警鐘を鳴らします。

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