テレビ金沢NEWS

写真拡大 (全23枚)

市川 栞 キャスター:
北國新聞論説委員の野口強さんとお伝えします。よろしくお願いします。きょうはどんな話題でしょうか。

北國新聞・野口 強 論説委員:
子育て世帯の家計を支援する「プレミアム・パスポート」について、石川県は11月16日から、対象を子ども1人の世帯にも広げます。

市川:
この事業に協賛する店で、商品の割引などが受けられる仕組みですが、これまでは子ども2人以上じゃないと対象じゃなかったんですよね。

野口さん:
受付開始は、あす10月1日からです。物価高が続く中、家計の負担を少しでも軽くして、子育てしやすい環境を整えたいですね。

そこで、きょうのテーマは、こちら。

野口さん:
「石川の子育て支援 子ども1人世帯も」

このプレミアム・パスポート事業は、子育て世帯を社会全体で応援しようという主旨で、石川県が2006年、子ども3人以上の世帯を対象に、全国に先駆けてスタートさせました。

野口さん:
登録の対象は、2017年には子ども2人以上の家庭に拡充されて、現在に至っています。

市川:
こうした支援のシステムは、今や全国の自治体が取り入れていますね。

野口さん:
石川県のシステムは、妊娠中の子を含め18歳未満の子どもがいる家庭が利用でき、県内の協賛店でパスポートを見せると、商品や飲食代が割り引かれたり、プレゼントがもらえたりします。このパスポートの保有率を見ると、子ども3人以上の世帯ではほぼ100%、2人の世帯で93%です。

市川:
対象となっているほとんどの世帯の方が、利用されてることが分かりますね。

野口さん:
協賛する店は石川県内に約3000あって、家族で食事する場合に代金が何%か割引されることが、よく知られているところです。ただ、ホームページのリストなどを見ると、入浴施設の割引、美容エステの特典、スポーツジム、運転代行の割引といったように、お父さんお母さんが、子育ての中で疲れをいやすなど、リラックスできるサービスもたくさんあるんです。上手に使えば、生活のいろんな局面をフォローする上で、結構助けになる内容になっているんですね。

では、1つ目の目からウロコです。「重すぎる物価高 高まる子育て不安」

野口さん:
ただ、そうした中でも、石川県が去年6月、親向けに行った調査では、全体の7割が子育てに関して「経済的な不安がある」と回答していて、今年に入っても、米をはじめ、物価高はなかなか落ち着きません。

市川:
石川県としては、子どもの数にかかわらず、さらに幅広く、経済的負担を軽減する必要があると判断した、ということですね。

野口さん:
これまでの2人以上の子育て家庭では、約4万9千世帯がパスポートを保有していたんですが、今後、石川県内すべての子育て家庭に対象を広げると、その倍近い約9万1千世帯になりますね。

野口さん:
こうした支援を拡充する、もう一つの背景には、下落傾向が続く出生率があります。6月に発表された2024年の人口動態統計によると、女性1人が生涯に産む子どもの推定人数「合計特殊出生率」は、石川県は1・23と過去最低でした。

市川:
前の年からの下げ幅は0・11。

野口さん:
この数字は、全国最悪の落ち込みの数字なんですね。石川県では、こうした深刻な少子化問題に対応するため、県庁のすべての部局が参加する対策本部を10月にも発足させるそうです。

そこで、2つ目の目からウロコです。「能登の子育て応援 息長い復興の礎に」

野口さん:
去年の出生率の数字の悪化には、元日に発生した能登半島地震による被災や避難生活が影響した可能性も指摘されています。

市川:
被災して、苦労して生活している子育て家族も、たくさんあることが想像できますね。

野口さん:
能登の市や町では、こうした世帯への支援の拡充に乗り出してしていて、壊れた住居を建て直す際に、子育て世帯への支援を手厚くしたり、能登町などでは、新たに小中学校の給食費の完全無償化したり、輪島市では、放課後に子供を預かる放課後児童クラブの利用を無料にしたり、といった安心して子育てできる環境づくりを進めています。こうした家族をバックアップする面でも、プレミアム・パスポートの拡充は意味があると思います。あすからの申請、アプリでもできるそうです。手続きしやすくなりますから、登録してみてはいかがでしょうか。

市川:
ありがとうございました。野口さんの目からウロコでした。