高須幹弥「トランプは意外と柔軟」FRB議長解任撤回の真相…“悪役レスラー”的行動を読み解く

美容外科医の高須幹弥氏が、自身のYouTubeチャンネルで公開した動画「【遅すぎる男】何故トランプ大統領はFRBパウエル議長解任を撤回したのか？」において、トランプ前米大統領によるFRB（米連邦準備制度理事会）のパウエル議長解任発言とその撤回について、独自の分析を展開した。

動画の中で高須氏は、トランプ氏が利下げに慎重なパウエル議長を「判断が遅すぎる男」「トゥーレイト」と批判し、解任を示唆したものの、その後「解任するつもりはない」と発言を撤回した経緯に注目し、この発言の変遷の背景には市場の反応があったと指摘している。

高須氏は、トランプ氏が「利下げをすれば経済が活発になって株価が上がる」と短絡的に考えていた可能性に言及。しかし、解任示唆発言後には、株価急落・ドル安・債券安の「トリプル安」という逆の反応が市場で起こった。これは「今の状況で利下げをすれば、またインフレが再燃して経済が悪化する」と市場関係者の多くが考えているためだと分析している。この市場の反応を見て、トランプ氏は「急いで軌道修正したのではないか」と推測している。

一方で高須氏は、トランプ氏の意外な一面にも言及。「結構柔軟性があって、周りの意見を聞いている」と述べ、独断で暴走するイメージとは異なる側面を指摘した。今回の発言撤回も、市場の反応を見るための意図的な行動だった可能性も考えられるとしている。

さらに高須氏は、トランプ氏の行動様式を、彼自身もファンだという、米プロレス団体WWEの「悪役レスラー」であり「悪のオーナー」だったビンス・マクマホン氏になぞらえ、「暴走しているようで、実は周りを見ている」という見方を述べた。

また高須氏は、大統領がFRBの政策に過度に口出しすること自体に疑問を呈した。FRBがJPモルガンやロックフェラーなどの民間資本が出資し、通貨発行権を独占している特殊な機関である点に触れ、「大統領がFRBにあまりにも口出しすると、そういう金融資本からのクレームっていうのもすごいと思う」と語り、金融資本からの圧力によって発言を撤回した可能性も（都市伝説レベルとしながらも）考慮すべきだと述べた。

最後に高須氏は、トランプ氏が今後、相互関税などの政策について「マーケットを見ながら、アメリカ国民の反発とか支持率とか見ながら、ゆっくりゆっくり戻していくんじゃないかな」と、市場や世論の空気を読みながら柔軟に政策を修正していく可能性を予測した。