トヨタ新型「クラウンエステート」と「クラウンクロスオーバー」2つのSUVはどこが違う? 積載性や走行性に“大きな違い”アリ! ライフスタイルに合う理想の1台とは

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最大の違いは「荷室」にあり?

 4つのラインナップで構成される新型「クラウン」シリーズは、2022年7月に世界初公開されました。
 
 その際、新型クラウンシリーズのなかでも中心的存在として位置づけられたのは、セダンとSUVのメリットを掛け合わせた「クラウン クロスオーバー」でした。
 
 クラウン クロスオーバーは、2022年9月に新型クラウンシリーズの初モデルとして発売されており、販売台数も「クラウン スポーツ」や「クラウン セダン」を大きく上回っているとされています。
 
 その後、約2年半の時を経て、2025年3月13日に「クラウン エステート」が発売されました。クラウン エステートは、ワゴン(旧エステート)とSUVを融合させたデザインが特徴で、新型クラウンシリーズの中でも特に高級感のある仕上がりとなっています。

どんな違いがある?(左:クラウンエステート/右:クラウンクロスオーバー

 ボディサイズを比較すると、クラウン クロスオーバーは全長4930mm×全幅1840mm×全高1540mm、ホイールベース2850mmに対し、クラウン エステートは全長4930mm×全幅1880mm×全高1625mm、ホイールベース2850mmとなっています。全長とホイールベースは共通ですが、全幅と全高がクラウン エステートの方が大きく、それにより外観もより堂々とした印象を与えます。
 
 室内寸法を比べると、クラウン クロスオーバーは室内長1980mm×室内幅1540mm×室内高1170mmという十分なスペースを備えています。一方、クラウン エステートは室内長1930mm×室内幅1540mm×室内高1200mmと、室内高が高く設定され、ドライバーズシートでは視界が良く、同乗者も快適に過ごすことができます。また、意外にも室内長はわずかに短いこともわかりました。

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 また、クラウン クロスオーバーは静粛性を重視した設計のため、後席を倒すことができませんが、9.5インチのゴルフバッグを3個収納できるラゲッジスペースを確保しています。

通常のラゲッジモードでも広い荷室を確保!(クラウンエステート)

 一方のクラウン エステートは、9.5インチのゴルフバッグ3個または81cmのスーツケース2個を収納でき、さらに後席を分割して倒すことで約2000mmのフルフラットデッキを作ることができます。これにより、より多くの荷物を積めるだけでなく、車中泊にも活用できそうです。

 このように、両車はボディサイズや室内寸法の違い以上に、異なるキャラクターを持つモデルであると言えるでしょう。

パワートレインやグレード構成にも違いがある?

 次に、パワートレインの違いを見てみましょう。
 
 クラウン クロスオーバーには、スポーツグレード「RS」に搭載される最高出力272PS/最大トルク460Nmを発揮する2.4リットルターボと、それ以外のグレードに設定される最高出力186PS/最大トルク221Nmの2.5リットルHEVの2種類が用意されています。駆動方式はいずれもAWDの「E-Four」ですが、「RS」では高性能な「E-Four Advanced」が標準装備されています。
 
 クラウン エステートは、クラウン クロスオーバーと同様の2.5リットルHEVに加え、「クラウン スポーツ」にも搭載される2.5リットルPHEVが用意されています。PHEVはシステム最高出力306PSを発揮し、WLTCモードで89kmのEV走行が可能です。さらに、給電機能を備えており、アウトドアや災害時に電力を確保することができます。
 
 両車とも2.5リットルHEVを基本としていますが、もう1つのパワートレインのバリエーションに特色が表れています。

ワゴンSUVとして登場した新型「クラウンエステート」

 グレード構成を比較すると、クラウン クロスオーバーはエントリーグレードの「X」、ミドルグレードの「G」、上級グレードの「Z」、スポーツグレードの「RS」という4種類の展開となっています。
 
 一方、クラウン エステートは「X」と「G」がなく、上級グレードの「Z」とPHEVの「RS」の2グレード構成となっています。同じグレードでの装備はほぼ共通ですが、「RS」に関してはパワートレインが異なる点に注意が必要です。

 価格については、クラウン クロスオーバーの「X」が440万円、「G」が515万円、「Z」が595万円、「RS」が670万円となっています(価格は消費税込み、以下同)。
 
 クラウン エステートは「Z」が635万円、「RS」が810万円と、クラウン クロスオーバーよりもやや高めの価格設定です。ただし、クラウン エステートの「RS」はPHEVのため、国や自治体の補助金が適用される可能性があり、実質的な負担額はこれより抑えられるかもしれません。

ワイドなリアビューもカッコイイ!

※ ※ ※

 両車はクラウンシリーズの一員として共通する部分も多く、運転席周りのデザインや先進安全運転支援システムなどの機能はほぼ同じです。しかし、それぞれのキャラクターを考えると、ターゲットとなるユーザー層は大きく異なることが分かります。

 クラウン クロスオーバーは、クラウンシリーズの中心的な存在として、多くのユーザーのニーズを満たす万能なモデルです。上質な乗り心地を持ちつつ、アクセル操作次第でスポーティな走りも楽しめる設計となっています。また、新型クラウンシリーズの中では最も手の届きやすい価格帯である点も魅力です。

 一方、クラウン クロスオーバーが荷室の拡張性に制限があるのに対し、フルフラットデッキを備えたクラウン エステートは、キャンプやサーフィン、スキーやスノーボードといったアクティブな趣味を持つユーザーに最適なモデルです。全幅1880mmは取り回しに注意が必要かもしれませんが、その堂々とした佇まいは新型クラウンシリーズの中でも際立っています。

 これまでのクラウンにはなかった魅力を持つクラウン エステートが、待ち望んでいたユーザーからどのように受け入れられるのか、今後の評価が注目されます。