蔡総統、台湾海峡の平和は「共同責任」 新年の談話、中国に呼び掛け

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(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は1日、総統府で新年の談話を発表した。中国政府に対し「台湾海峡の平和と安定は、地域内の各方面にとって共同の責任であり、全ての人に共通する期待だ」と呼び掛け、「戦争は問題解決の選択肢ではない」と言明。対話と協力を通じ地域の安定と発展を共に目指すことこそが、多くの人の安全や幸福につながると述べた。

蔡総統は、昨年8月に中国軍が台湾周辺で実施した大規模な軍事演習に触れ、世界が注目した一方で、台湾は落ち着いて対応したと指摘。「世界に台湾のしたたかさと自由を守る決意を示すことができた」と語った。

また、新型コロナウイルスの感染拡大や世界的な経済情勢の変化が、人々の生活に影を落としたことにも言及。「政権を担う者として責任がある」とし、適度な財政支出の拡大で人々の生活の質を守りつつ、経済の成長も目指していく方針を示した。

▽「中国軍の軍事行動は平和につながらない」習近平氏発言受け

中国の習近平国家主席は12月31日、新年の演説を行い、台湾については従来よりトーンを落とし、「両岸(中国と台湾)は一つの家族」などと述べるにとどめた。

これについて記者からコメントを求められた蔡総統は、習氏が厳しい表現を用いなかったことに触れつつ、台湾周辺での軍事行動は「両岸関係の促進に寄与しなければ、地域の平和と安定にもつながらない」と指摘した。

その上で、経済情勢の変化に各自対応しつつ、台湾海峡や地域の平和と安定を守る義務を共に果たすべきだとした。

(陳俊華、葉素萍/編集:楊千慧)