作家の蕭秀琴さん

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(台北中央社)客家の食文化を細やかに記した書籍が出版された。客家の食材は素朴の中に精緻さが光ると話す作者の蕭秀琴さん。客家の人々が営む日々の暮らしによって育まれたものだという。

客家の人々が中国から台湾に移ってきたのは、明朝や清朝の時代とされる。台湾各地に散らばり、伝統を継承しつつ台湾の土地や他民族の影響を受けながら独自の文化を形成してきた。

蕭さんは中部・苗栗出身で、故郷の美しさを再発見したことが執筆の動機となった。中央社の取材に応じた蕭さんは、台湾の山は標高が高く川の流れも急で、努力しなければ生き残れないと指摘。「客家の人々は台湾の土地に根ざし、現地の風土に合わせた暮らしを懸命に営んできた」。同書では、人々がどのように土地を育み生活を築いてきたかを垣間見ることができるという。

蕭さんは、食の素朴さを維持するには努力が必要で、「簡単に手に入れられるものではない」と話す。客家料理に欠かせない干し野菜を作るにしても、台湾の天気では1カ月かけても理想的な状態にならないこともある。だが日々の実践を繰り返さなければ、干し野菜はできない。「太陽の光と風の味。時間を費やして得たもの」と蕭さんは力を込める。

出版社での編集長職を経てフリーランスの作家となり、現在は故郷の苗栗に戻り定住している。天気が良い日には朝の浴室から里山を望むことができ、その広大さは一言では言い表せないという。今まさに世界で起きていることを書き記したいという思いが動力となり、「私が生活している場所を食材を通じて描きたかった」と語った。

蕭さんの新刊「料理風土:在往山裏去的地方,九種食材従山到海建構出客家飲食」は6日、蔚藍文化(台北市)から出版された。

(趙静瑜/編集:楊千慧)