23歳の渋野日向子、この日は女子高生2人とのプレーで終始笑顔(撮影:米山聡明)

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<樋口久子 三菱電機レディス 2日目◇29日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6650ヤード・パー72>
高校2年生のアマチュア選手2人にとって、大会2日目は特別な一日になった。手塚彩馨(あやか、佐久長聖高)と小俣柚葉(ゆずは、代々木高)は、米国ツアーから一時戻りスポット参戦した渋野日向子とともにプレー。大観衆が見守るなか、明るい笑い声が響く18ホールになった。
初日はこの“後輩”たちとプレー【写真】
初日を3オーバーで終えた高校生アマ2人にとって、そのラウンド後に発表された組み合わせは大きなサプライズになった。JGAナショナルチームにも選出されている手塚は、「ごはんを食べていたときに知って、『えっ、マジ!』って。ヤバいって思いました」と、前夜のことを振り返る。小俣も「すごくうれしかったです。世界で活躍している選手なので、色々学びたいなと思いました」とワクワクしながら、午前8時40分にスタートホールの10番に立った。
渋野は「(後輩2人と回った)昨日もきょうも自分がお姉ちゃん感覚と言うか、親目線と言うか、そんな感じで回らせてもらいました」と話すが、印象的だったのは積極的に2人に声をかけていた姿。「プロの世界は楽しい世界なんだよということを2人には知って欲しかった。なるべく楽しんでもらえるように声をかけまくっちゃってました」と、その意図を明かす。
この心づかいで緊張感もほぐれ、「本当にすごすぎる人ですが、笑顔で気さくに話してくれて、本当に回りやすかったですし、ああいう選手になりたいと思いました」(手塚)と、さらにその魅力に惹かれた。話した内容は米国での生活や英語のことから、キャディバッグについているぬいぐるみの話までさまざまだ。
来年にプロテスト受検を控える2人にとって、当然ながらプレー面でも学ぶことが多かった。口をそろえたのは「ドライバー」。2日目の渋野はフェアウェイキープ率が92.8%を記録するなど、「いい感じで振れている」と好調。その飛距離や、風に負けないショットに目が奪われた。このほかにも「このグリーンでも止まるボールを打ててすごい」(手塚)、「攻めすぎないけど大事なところは獲っていくプレー」(小俣)と、今後に生きそうな経験を積むことができたようだ。
渋野は「いい所を見せなきゃ、というのはきょうは特にありました」と話す。やはりここも、プロとして手本を示したいという気持ちのあらわれだろう。そして、平均ストローク「74.1979」という難コンディションのなか、1つ伸ばして、順位を61位から28位にまで一気に上げた。
「渋野選手みたいに世界で勝てるプロゴルファーになりたい」というのが手塚の目標。小俣は「絶対に1回で受かりたい」と、来年のプロテストへの意気込みを示した。アマチュア2人はともに予選落ちとなったが、それ以上に記憶に残る1日になったはず。23歳の“お姉さん”と2人の“妹”のラウンドは、お互いにとって有意義な時間だった。(文・間宮輝憲)

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