本店以外はすべてFC加盟店

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机上の空論

 近年の「高級食パン」ブームに翳りが見えている。競争激化で共喰い状態になり、半年と持たず閉店する店舗もあるのだとか。その状況下でも、「銀座に志かわ」は新規出店を続け、好調ぶりを示している。しかし、店舗の運営会社「銀座仁志川」と揉めた末に撤退するフランチャイズ(FC)加盟店オーナーが相次いでいる事実は知られていない。

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 近畿地方でFC加盟店を経営していた元オーナーが明かす。

「私は19年に開店し、昨年の秋に解約しました。そもそも、銀座仁志川本部から提供されるのは、儲けが出るはずのない仕組み。FC加盟店の大半は利益が出ておらず、経営を辞めるオーナーが増えています」

 FC契約の際、本部の担当者から開店費用は約3000万円と伝えられた。

本店以外はすべてFC加盟店

「まず、契約金として300万円、保証金100万円。そして出店時の内装工事費が約1250万円、設備什器などに約1300万円、その他、銀座仁志川名義で借りている店舗物件の敷金やら従業員の人件費やらで、1000万円以上かかりました」

 担当者から示されたシミュレーションによると、開店後23カ月目には黒字に転じるはずだった。だがそれは、単なる机上の空論と思い知らされる。

3カ月で売上げ半減

「当時は2斤で864円。最初の月は物珍しさもあってか、2万本以上、1800万円を売り上げました。ですが3カ月目にはその半分、半年後には9000本、1年半後は4000本になってしまった」

 しかし、本部から一定の材料費などは請求され続けるため、やればやるほど負債が膨らんだ。この元FC加盟店オーナーは、最終的に約4500万円の負債を抱え、撤退を決めた。

 元FC加盟店オーナーの証言について、銀座仁志川に訊ねると、

「証言自体の真偽があきらかではありませんので、質問にはお答えしかねます」

 高級食パンをめぐるトラブルは、泥沼化の一途を辿りそうだ。

「週刊新潮」2022年5月26日号「MONEY」欄の有料版では、FC加盟店経営の詳細や、上記証言とは別の元オーナーが経験した、銀座仁志川による“違法行為”などを詳報する。

「週刊新潮」2022年5月26日号 掲載