ロボは人の代替にあらず!データ接続こそ命
例えば、私たちはロボをキッチンで使い、調理という作業をロボにさせている。だが、実は私たちがやりたいのはこの調理ノウハウを蓄積することだけでなく、共有する仕組みを作りたいのである。ロボ同士が遠隔でノウハウを共有したり、ロボと同じ場所にある冷蔵庫やフライパンやエアコン、スマートフォン、車といったあらゆるものが連動したりすることで思いもよらなかった世界が実現する。いつもでもどこでも好きな時に好きなものが食べられる世界がやってくる。
このような究極のIoT(モノのインターネット)化された社会はまだまだ先のように思えるが、意外に早くやってくるかもしれない。例えば、昨年中国で始まったばかりの「luckin coffee(瑞幸珈琲)」というコーヒー店は1年で1400店を出店した。信じられない速度で出店しているが、秘訣(ひけつ)はIT化にある。安くておいしいコーヒーがスマホから注文して簡単に受け取れる点がそれである。おいしいコーヒーを買うのに並んで待つ必要がないわけだ。たったこれだけのことかと思うかもしれないが、世の中はどんどんシームレスでなめらかな方向へとシフトしている。効率と快適性が共存する世界である。
そんな世界で、ロボはそれぞれの役割を担い、他のデバイスたちと一丸となって作業をしてくれるはずである。私たちもその文脈の一環として、家庭で朝起きるとできたての朝食が準備されている、という「朝食ロボシステム」を現在開発している。(全8回、毎日掲載)
