レスリングの強さで、決勝に上がってきたスピアーからダンジグはいきなりテイクダウンを奪うことに成功する。と、寝技で下になったスピアーはTUFでの試合で見せた強さを全く見せることができなくなる。簡単にマウントを奪ったダンジグは、パウンド、エルボーの連打から背中を向けたスピアーをチョークで捉えて1本勝ち。試合タイムは1R2分1秒、あっけないほどアッサリ勝負がついた。勝者は以前から表明しているようにライト級に再び戻ることを改めて明言している。

迎えたメイン、ライト級で今年4戦4勝、スポーツイラストレーテッド誌の表紙を飾るなど、ネームバリューでは超一流のロジャー・フエルタが、実力者グイダと自らの進退の掛かった大勝負に挑んだ。

というのも、前述したように知名度こそスーパースター級のフエルタ、試合内容もアグレッシブでファンの支持も高いが、その対戦相手はUFC初戦のファイターばかりで、いまだにしっかりと実力を測ることができる試合がなかった。

しかし、この日の相手グィダは、タイソン・グリフィンにも微妙な判定ながら敗れたもののマーカス・アウレリオを完封している選手。実力者として、認識されている。試合はいきなりグィダのテイクダウンでスタートした。バックをキープされたフエルタはヒザ十字を仕掛けて脱出。

フエルタの強みは、テイクダウンをされたあとや、ポジションを奪われたときのリカバー能力にある。特にスイッチが上手く、グィダに何度となくバック・コントロール、マウントを奪われながらも、その脱出に成功している。その後もテイクダウン+パウンドで試合の流れをつかめないままだったが、ケージを蹴り上げ腕十字に入るなど、これまでにない器用な面を見せるシーンもあった。

2Rも初回に続き、ノンストップアクションの激しい攻防になるが、試合はグイダのペースで進む。テイクダウンを許したフエルタがガードから力いっぱいグイダを蹴り上げ、隙間をつくって立ち上がろうとしたが、グィダはケージの弾みを利用して、こちらもまた思い切り跳ね返って再び、フエルタのバックを奪う。ここでも立ち上がることに成功したフエルタたったが、右フックを受け動きが一瞬止まってしまう。さらに右から左と打ち抜かれ、必死にガードポジションを取るものの、パウンド、ヒジを浴びた状態でラウンド終了のホーンに救われる。

最終ラウンド。ポイントでは完全に劣勢のフエルタは当然、必至の形相で前に出る。グイダも勢いに乗ったまま突進するが、ここでフエルタのヒザがボディにヒット。動きが止まったグィダがタックルを仕掛けた際に、フエルタの左ヒザが顔面にヒット。完全に足にきたグィダに、さらにジャンピング・ニーを見舞うフエルタ。そのまま寝技に移行し、バックマウントを奪うと、チョークで3R0分51秒タップを奪った。

一瞬も気が抜けない劣勢のなか、最後に逆転の1本勝ちを奪ったフエルタは、2008年名実ともにUFCライト級トップコンテンダー、そして名勝負製造請負人として、タイトル戦線に絡んでくることはまず、間違いないだろう。

なお、今大会のセミ前2試合には来日経験組みで、TUF6出演によりUFC参戦機会を得た2選手が出場した。第7試合に出場したジャレッド・ローリンズ(3月にケージ・フォース ウェルター級王座決定トーナメントで菊池昭に敗退)がジョン・クーベンハーバーと一進一退の打撃戦の末、3R2分01秒TKOで敗れたものの、根性ファイトで観客席を大いにわかせた。第6試合ではジョージ・ソティロポロス(昨年、ピュアブレッド大宮に長期滞在し、心、プロ修斗公式戦、柔術&ノーギ・トーナメントなど数々の試合で活躍)はビリー・マイルズのタックルを潰し、バックを制してわずか96秒リアネイキドチョークで勝利している。