創業当初の伊藤喜商店

 オフィス家具大手。創業者の伊藤喜十郎が1890年、大阪市で発明特許品の普及販売を目的として伊藤喜商店を創業したのが始まりだ。東京開催の内国勧業博覧会を視察し、紹介されていた発明特許品の数々に刺激を受けた。その製品化の後押しをすれば新しい商売になると思い立った。(共同通信=出井隆裕記者)

 1900年代に入ると発明特許品に限らず大阪では珍しかった海外の事務用品などを手がける。「ゼムクリップ」や「ホチキス」を輸入し、米国のメーカー名で商標登録して販売。1913年には商店での出入金管理のための機器「ゼニアイキ」を自社開発して発売し大ヒットさせた。

 関東大震災後に事務の機械化が進むと、国産和文タイプライターの販売に注力し、その後数十年にわたり会社の屋台骨を支える事業に育てた。戦後はオフィス向けのスチール家具の需要が爆発的に拡大し、1962年に家庭向けの学習机も発売した。

 現在、オフィス家具の製造販売に加え、職場の空間デザイン、働き方のコンサルティングなどを組み合わせた事業に力を入れている。

1913年発売の「ゼニアイキ」

1903年に輸入販売を始めたホチキス

現在販売中のオフィスチェア

1962年発売の家庭向け学習机