「妊娠したら責任を取るつもりだった」15歳少女に避妊せず不同意性交…47歳被告の安すぎる“覚悟”
女子中学生を自宅に連れ込んで
「警察に捕まるかもしれないと、覚悟は決めていました」
SNSで知り合った女子中学生Aさん(当時15歳)を自宅に呼び出して性行為に及んだ47歳の男は、法廷でこう“覚悟”を述べていた。
「’26年1月20日、埼玉県警本庄署は不同意性交等の容疑で、レンタカー店でアルバイトをしていた加藤毅(つよし)被告(47)を逮捕しました。加藤被告は’25年11月に東京都内在住のAさんが16歳未満であることを知りながら、自宅で性交をした疑いがもたれていました。加藤被告には青少年育成条例違反の前歴が1件あるということです」(全国紙社会部記者)
5月19日にさいたま地裁熊谷支部で加藤被告に判決が言い渡される。即日結審した4月21日の初公判でのやり取りから、加藤被告がなぜこのような犯行に及んだのか、事件の詳細をあらためてふり返りたい。
初公判で検察官が読み上げた起訴状や冒頭陳述などから明らかになったのは、女子中学生の判断能力の未熟さにつけ込んだ卑劣な犯行だった。
加藤被告は’25年5〜6月ごろにX(旧ツイッター)を通じてAさんと知り合った。その後、XやLINEでAさんとやり取りを続けており、Aさんが自己紹介の欄に中学3年と書いていたことや、やり取りの内容から、Aさんが15歳の女子中学生だと認識していたようだ。
11月初旬に加藤被告とAさんは初めて顔を合わせることになり、自宅でAさんと性行為に及ぶと同時にスマホで撮影もしている。その際に避妊をせず、性行為の後にAさんに「これを早めに飲むように」とピルを渡したという。
翌日、通っている中学校の保健室の前で泣いていたAさんを心配した養護教諭が事情をたずねたところ、「ネットで知り合った人と性行為をした」などと話したため、養護教諭が警視庁に相談。事件が発覚し、加藤被告は不同意性交等と性的姿態等撮影、児童ポルノ禁止法違反の罪に問われることとなった。公判のなかでは「間違いありません」と罪を認めている。
「妊娠したら責任取るつもりでした」
加藤被告とXで知り合った5〜6月ごろ、Aさんは精神的に不安定だったという。「二回りくらい下の年齢のほうが、話が合ったりと相性がいい」という加藤被告は、不安定な状態のAさんに対し、「好きなアニメの話をしたり、学校や友達の悩みを聞いたり、(2人の出会いは)運命だねと言ったり」したそうだ。さらに、9月には「結婚前提で付き合ってほしい」と交際を申し込み、承諾を得たとのことだった。そのため、加藤被告はAさんのことを「婚約者」だと主張していた。
一方、Aさんは取り調べのなかで「結婚なんてよくわからないから、適当に話していた」と供述している。
しかし、「婚約者」だと主張するわりに、加藤被告にはあまりにも身勝手な言い分が多い。
例えば加藤被告はAさんに自分の年齢を隠しており、そのことについてこのように釈明していた。
「最初から年齢を教えると嫌われてしまうので、半年から1年くらい付き合って、信頼関係が深まってから年齢を公開しようと思っていました。そしてそこで嫌われたら、諦めようかなって考えていました」
弁護人から「Aさんの両親が反対するからっていうのもあるんじゃない?」と質問されると、「あ、それもあります」と答えた。実際、周りにバレないように「親には話さないでね。LINEのやり取りはこまめに消すように」と、Aさんに指示していたことも明らかになっている。
また「結婚」を考えているのに生活が不安定だったことについては、「ずっとこういう生活をしようとは思ってなくて、定職を探していました」と述べている。
そして、避妊をせずに性行為をしたことには「真剣交際」という言葉を使い、取り調べでは「避妊をしなかったのは、お互いの真剣度合いを確かめるためでした。真剣交際だったので、妊娠したら責任を取るつもりでした」と供述していた。
しかし公判では考えが変わったのだとして、こう述べている。
「避妊しないことで愛を確かめ合えると思ってました。しかし相手を不安にさせたり、本当に責任が取れるのかと思うと、間違っていたと思います」
「口癖なんですか?」
論告弁論で、検察官は「被害者を性の捌け口として利用していたと認められ、被告人の身勝手かつ自己中心的な動機に酌量の余地はない」などとして「拘禁刑5年」を求刑。
一方、弁護人は「被告人は、自己中心的で被害者の心情を全く顧みなかったことを深く反省しております」などと述べ、「示談が成立していること」「今後、家族の監督や支援が期待できること」から「執行猶予付きの判決」を求めた。
裁判で加藤被告は、検察官や裁判官からあまりに身勝手な言い訳を指摘されるたびに、「未熟者でした」「ろくでもなかった」という言葉を繰り返しながら自身を卑下していた。
その一方で、冒頭のように「覚悟」という言葉もよく使っていた。20年ほど会っていなかった実母から示談金を借りたのも、「自分は、刑務所に行く『覚悟』でお願いした」のだと供述している。加藤被告の「覚悟」という言葉を巡っては、佐々木直人裁判長と次のようなやり取りがあった。
佐々木裁判長 「あなたは『覚悟』って言葉を使うのも、口癖なんですか」
加藤被告 「かもしれません」
佐々木裁判長 「ずいぶん覚悟のない『覚悟』を何回も使ってると思うんですけど」
加藤被告 「……はい」
心身ともに未熟で不安定だった15歳の少女を一方的に「婚約者」としておきながら、自身の年齢も明かさず相手の両親にも口止めをする。さらには「真剣度合いを確かめる」ために避妊せずに性行為に及ぶ──。
そんな加藤被告の「覚悟」を司法はどう判断するのだろうか。
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取材・文・写真:中平良
