情熱の先はハイラックスにも! 英国のトヨタ・ランドクルーザー・マニア(3) 愛する理由はポルシェ911と同じ?
「走りが格段にイイ」100系のランドクルーザー
トヨタ・ランドクルーザーを買い集めるトーマス・オーブリー・フレッチャー氏だが、普段の足は最初に手に入れた100系だ。「走りが格段にイイんです」。と理由を話す。
【画像】1人の英国人がコレクションするランドクルーザー 現行の250と300、ハイラックスも 全154枚
サスペンションは前が独立懸架式で、ステアリングはラック&ピニオン式。4.2Lの直列6気筒ディーゼルターボは、204psと逞しい。V8エンジン版も存在し、英国では「アマゾン」のサブネームで親しまれてきた。

トヨタ・ランドクルーザー・アマゾン(HDJ100/1998〜2007年/英国仕様) マックス・エドレストン(Max Edleston)
丸みを帯びたスタイリングは、80系からの正常進化だろう。インテリアは現代性を強め、インフォテインメント用モニターがダッシュボード中央に据えられる。物理スイッチは、乗用車ライクにデザインされている。
4速ATだから、運転の楽しさでは他のランドクルーザーに届かないかもしれないが、乗り心地の良さは歴然。重厚な防音材の効果で静寂性も優れ、走行時の洗練度は高い。
世界中で重宝されるハイラックス
フレッチャーが抱くトヨタのオフローダー愛は、ランドクルーザーだけに留まらない。悪路も走れるピックアップトラック、ハイラックスにも情熱は向けられた。他を圧倒する耐久性を理由に、予算規模の小さい国では軍用車に登用されるほど。
初代の登場は1968年で、トヨタ・ライトスタウトの後継モデル。ランドクルーザーより価格や維持費を抑えられ、荷台が生む実用性の高さから、世界中で重宝されてきた。

トヨタ・ハイラックス・レイダー(4代目/1984〜1997年/南アフリカ仕様) マックス・エドレストン(Max Edleston)
フレッチャーのお気に入りは、ハイラックス・サーフ。当初は荷台部分へFRP製キャノピーが被せられ、リアウインドウを開くと長いサーフボードを積めることから、その名が与えられた。北米では4ランナーと呼ばれつつ、ワゴンボディへ進化したが。
「サーフボードを積んだ事はありませんが、とにかく良いクルマです。先日、家族でハイラックス・サーフに乗ってロンドンへ向かったんですが、渋滞の高速道路でも快適でした。非常に使えますよ」
1997年までケープタウンで生産された「レイダー」
ダブルキャブの南アフリカ仕様、ハイラックス・レイダーも、筆者の目には魅力的に映る。軽いボディにショートレシオのトランスミッションで、驚くほどスポーティ。2.2L 4気筒エンジンでも、彼のコレクションの中で、最も加速は鋭いだろう。
お決まりのリフトアップ・カスタムで、姿勢制御は緩い。ステアリングの正確性も今ひとつだが、カーブが続く農道を小気味よく急げる。乗り心地は、褒められないけれど。

トヨタ・ハイラックス・レイダー(4代目/1984〜1997年/南アフリカ仕様) マックス・エドレストン(Max Edleston)
当初は英国内でクルマを探していたフレッチャーだが、最近はニュージーランドやアイルランド、中東、南アフリカにも範囲を広げた。そのおかげで、1997年までケープタウンで生産されていた、珍しい「レイダー」も捜索網へ引っかかることになった。
ポルシェ911が愛される理由と同じ?
「自分へクルマを勧めてくれる人は、個人的な利益を求めていないんですよ。凄く良さそうな80系を見つけたから、このサイトを見てと、連絡が届くんです」
「投資目的で、買い集めているわけではありません。海外出張で違う国にいても、自宅の倉庫にはコレクションがあると考えるだけで、喜びを感じられます。コレクションの1台を転売して、数1000ポンド(数10万円)稼いでも、無意味でしょう」

トヨタ・ランドクルーザー(FJ40/1960〜1986年/海外仕様) マックス・エドレストン(Max Edleston)
「ポルシェ911が愛される理由は、美しさに加えて、優れた設計へ共感するからだと思います。かつての技術者は、素晴らしい仕事をしました。ランドクルーザーでも同じだと思いますし、ファンが増えるのは当然でしょうね」。突飛な比較だが、うなずける。
2棟目の倉庫にも侵食し始めたランクル
フレッチャーは、「4代目の80系を購入したばかりなんです」。と微笑む。資金が貯まるのと、もう1台増やそうという気持ちが膨らむまでに、半年は必要だろうと続ける。
それでも、70系のトゥループキャリアが、次期候補のトップへ据えられている。トヨタ版ハマーといえる、メガクルーザーにも関心はあるという。

トーマス・オーブリー・フレッチャー氏と、倉庫へ並んだ彼のランクル・コレクション
ところが取材の後日、80系を2台と70系のプラド・セミロングを購入したと、彼からメールがあった。既に倉庫は、ランドクルーザーでパンパンだったと記憶している。2棟目の倉庫にも、不屈のトヨタは侵食し始めたに違いない。
トヨタ・ランドクルーザー 4台のスペックトヨタ・ランドクルーザー(FJ40/1960〜1986年/海外仕様)
英国価格:3215ポンド(1976年時)/4万5000ポンド(約945万円)以下(現在)
生産数:約110万台
全長:3840mm
全幅:1665mm
全高:1930mm
最高速度:135km/h
0-97km/h加速:18.7秒
燃費:5.7km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1655kg
パワートレイン:直列6気筒4230cc 自然吸気 OHV
使用燃料:ガソリン
最高出力:126ps/3600rpm
最大トルク:27.6kg-m/1800rpm
ギアボックス:3・4速マニュアル/四輪駆動
トヨタ・ランドクルーザー(HJ61/1980〜1992年/英国仕様)
英国価格:−ポンド(新車時)/6万ポンド(約1260万円)以下(現在)
生産数:40万6700台
全長:4750mm
全幅:1800mm
全高:1815mm
最高速度:120km/h
0-97km/h加速:18.0秒
燃費:7.8km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1900kg
パワートレイン:直列6気筒3980cc ターボチャージャー OHV
使用燃料:軽油
最高出力:135ps/3500rpm
最大トルク:32.0kg-m/1800rpm
ギアボックス:4速マニュアル/四輪駆動
トヨタ・ランドクルーザー(HDJ80/1990〜1997年/英国仕様)

トヨタ・ランドクルーザー(HDJ80/1990〜1997年/英国仕様)
英国価格:3万866ポンド(1996年時)/5万ポンド(約1050万円)以下(現在)
生産数:約55万台
全長:4820mm
全幅:1900mm
全高:1900mm
最高速度:165km/h
0-97km/h加速:15.0秒
燃費:8.9km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:2170kg
パワートレイン:直列6気筒4164cc ターボチャージャー OHC
使用燃料:軽油
最高出力:170ps/3600rpm
最大トルク:38.6kg-m/2500rpm
ギアボックス:5速マニュアル/四輪駆動
トヨタ・ランドクルーザー・アマゾン(HDJ100/1998〜2007年/英国仕様)
英国価格:4万8160ポンド(2006年時)/4万5000ポンド(約945万円)以下(現在)
生産数:−台
全長:4890mm
全幅:1940mm
全高:1860mm
最高速度:170km/h
0-97km/h加速:13.6秒
燃費:8.9km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:2490kg
パワートレイン:直列6気筒4164cc ターボチャージャー OHC
使用燃料:軽油
最高出力:204ps/3400rpm
最大トルク:43.7kg-m/1200rpm
ギアボックス:4速オートマティック/四輪駆動
