ニデック創業者の永守重信氏(2024年)

写真拡大

 モーター大手のニデックは17日、第三者委員会による最終報告書を受領したと発表した。

 不正会計による最終利益のマイナス影響は2025年4〜6月期までの累計額で1607億円に達することが判明した。業績を良く見せるために、グループ内で不正が繰り返し行われていた実態が改めて明らかになった。

 21年3月期〜25年4〜6月期を対象に調べ、把握できた範囲で20年以前の影響額も計上した。その結果、累計のマイナス影響額は売上高で331億円、最終利益で1607億円に上った。

 最終利益段階の部門別の影響額は、車載部品事業が723億円、家電産業機器事業で135億円、工作機械事業で171億円などとなっており、幅広い事業で不正が行われていたことが浮き彫りとなった。ニデックは今後、決算や有価証券報告書の訂正を行う予定としている。

 最終報告書では、新たな会計不正も示された。子会社が売り上げを二重計上したうえ、ニデック本社へ虚偽の説明をしていたケースがあったほか、販売見込み数量を売り上げとして架空計上するなどの不正もあった。

 3月に公表した中間段階の報告書は、不正の原因分析や資産への暫定的な影響額を盛り込んでいたが、今回、原因分析について「変更はない」とした。創業者の永守重信氏について「最も責めを負うべきなのは、永守氏であると言わざるを得ない」「一部の会計不正を容認したとの評価は免れない」などとした評価を維持した格好だ。

 経営陣への責任追及は今後進む見通しだ。3月に外部の弁護士らによる役員責任調査委員会を設置しており、現旧の取締役らの法的責任も調査する。経営陣の責任を問う株主代表訴訟が提起される可能性もある。