開幕15試合で5本塁打はキャリア最多ペース!大谷翔平 打撃好調の要因は「下半身の進化」だった!

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打者としても好調なワケ

サイ・ヤング賞を2度獲得し、その支配的な投球と弾丸のような剛球が『ターミネーター』に例えられる最強右腕ジェイコブ・デグロム(37・レンジャーズ)が投じた157km/hを、ドジャースのトップバッターは造作もなくライトスタンドへ運んだ。

4月13日(日本時間)に大谷翔平(31)が放った今季第5号は、2試合連続となる先頭打者本塁打だった。

「自己最多の55本塁打を記録した昨季は15試合終了時点で4本でしたが、今年は5本というハイペース。好投を続けるピッチャーとしての活躍が注目されがちですが、イチロー(52)が持つ日本人最長の連続試合出塁記録を更新するなど、打者としても最高の滑り出しを見せています」(現地記者)

好調の要因を3月に行われたWBCによる実戦の多さに見出すメディアも少なくないが、野球解説者の小早川毅彦氏は「打撃そのものが昨年よりもレベルアップしている」と分析する。上写真を見てわかるように、今年の大谷は、スイングの際に股関節を深く折りこみ、例年よりもわずかに重心を低く保っている。

「すでに結果が出始めているということは、本人にとってもこの打撃フォームがフィットしているということなのでしょう。メジャーのトップ投手たちの強い速球に対して、コンパクトに対応できています。とは言っても、大谷選手は人並み外れたパワーの持ち主ですから、そのスイングは強靭です」

この″コンパクトな強さ″はデータにも表れている。昨季23.5%だったバレル率(安打や長打になりやすい理想的な打球を放った割合)が、27.5%と4ポイントも上昇しているのだ(数字は4月14日時点)。また、平均スイングスピードや最高打球速度も昨年と同じ高水準を維持しており、出力と確実性を同時に向上させていることがわかる。

大谷は例年、シーズン中盤から終盤にかけて驚異的な伸びを見せるため、現時点でこれほどの記録を残していることを考えると、今季は本塁打やOPSといったメジャーの主要スタッツにおける自己最高記録更新を期待したくなる。

小早川氏は、「この打撃の源にあるのが肉体、とくに下半身の進化」と話す。

「バッティングでモノを言うのは、枝葉の技術よりも、どれだけ″幹″が安定しているかです。今年の大谷選手は下半身の粘りを強く意識することで、ブレない身体の軸を手に入れています。だからこそ、一見すると窮屈に見える状態でも長打を量産できるのです。この下半身の粘りは、出塁率にも好影響をもたらします。大谷選手は以前にも増して、ボール球に手を出しにくくなっている。見逃す際に前に泳いだり、腰が引けたり、体勢が崩れることがほとんどありません。

すでに完璧に近いフォームですが、これが彼の最終形ではない。試合を重ねるにつれて精度を上げてくるでしょう」

どんな球に対してもブレない体幹で、今季も大輪の花を咲かせられるか。

『FRIDAY』2026年5月1・8日合併号より