(キャスター)

ここからは記者とお伝えします。

(記者)

今回、不適正な表示が発覚したのは、牛肉の種類、産地、そして個体識別番号の3つのケースでした。10日の会見での説明を整理します。

複数チェック体制を確立していなかった

水迫畜産では倉庫管理、加工、ラベル、販売などそれぞれの工程で責任者を1人配置していたため、複数で表示ラベルを確認するチェック体制を確立していなかったことが大きな要因だと説明しています。

農水省の指摘を受け、今月1日からQRコードを導入するなどして原料の受け入れから出荷までを紐づけることで牛種や原産地を入力するときのミスを防ぐということです。

水迫畜産は再発防止策として責任体制の明確化や入荷から出荷までのチェック強化などをあげ、こういった対策も農水省に提出した改善報告書に盛り込まれました。

影響を受けた関係者への賠償

(キャスター)

ふるさと納税の返礼品として扱っている自治体への影響も広がっていますね。

(記者)

不適正な表示が確認された商品は合わせて27トンで、その大半がふるさと納税の返礼品向けです。

県内では8つの市と町が水迫畜産の商品を返礼品として扱っていて、寄付件数は4万7457件、寄付額は7億7084万円に上っています。

返礼品を扱っていた自治体への対応について水迫畜産は次のように述べました。

(水迫畜産・ミートデザインワークス事業部 水迫政輝部長)「調査が終わったところで何かしら判断しないといけないと思っていたが、そこで商品の出荷を停止し、各自治体に速やかに連絡するべきだった」

(水迫畜産 水迫栄治新社長)「スピード感を持って話し合いを進めている」

今後は影響を受けた関係者にどう補償していくかも、再発防止とあわせて焦点となりそうです。

法令違反は…故意?過失?

また、10日の会見では一連の法令違反が故意だったのか、過失だったのかという質問も相次ぎました。

Q.本当に故意ではないのか?

(水迫畜産 水迫栄治新社長)「安易にやったというより、(確認が)至らなかったというのが事実」

業界トップのカミチクホールディングスは

(記者)

水迫畜産は県内の肉用牛生産業の売上高で2位。グループ会社の水迫ファームは3位です。売上高トップのカミチクホールディングスの上村昌志社長はきょう、不適正表示問題について次のように話しました。

(カミチクホールディングス 上村昌志社長)「大変残念。うそやろと思いました。畜産農家がそれしちゃいかん。鹿児島の農家さんたちに何て言うのよと、悔しい思いと腹立たしい思いでいっぱい」

カミチクホールディングスは10日新会社設立の会見を開きました。その中で、不適正表示があった水迫畜産の体制に加え、ふるさと納税をめぐる行政のあり方についても指摘しました。

(カミチクホールディングス 上村昌志社長)「ラベルを打ち間違えることはあるかもしれないがこれをチェックできる機能が必要だった。それが何年も続くというのは考えられない話。これはいかんなと思う」

「行政もどこからでもふるさと納税の収入があれば良いということではない。ちゃんとやっている業者なのかという確認も行政として必要」

(キャスター)

同業者からも厳しい声があがっていますね。

塩田知事は「誠実に対応してほしい」

(記者)

水迫畜産は農水省に改善報告書を提出し、10日の会見では再発防止に向けた対策を強調しました。

県は国とも連携して合同で調査を行うことにしていて、塩田知事は10日、「この事態を重く受け止め、消費者、関係者の信頼回復に向けて誠実に対応してほしい」とのコメントを出しました。

水迫栄治新社長は「一族経営という部分があだになっている」とも話していましたが、今後は客観的なチェック機能が働くのか。行政側がどこまで指導体制を整えられるかも問われることになります。