命綱となった防火扉...温泉旅館でクマと隣り合わせで一夜の衝撃 クマの隙をつき脱出...県内初の″緊急銃猟″は凄まじいものだった(山形・米沢市)【2025年度話題の記事】
【これは2025年度話題の記事を再掲載・再構成したものです。※2025年12月29日掲載内容】
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※動画は11月7日放送分
今年は去年と比べ、桁違いの数のクマが目撃されました。
山形県によりますと、今年のクマの目撃件数は2830件(12月21日現在)。去年は348件だったことから8倍以上のクマが目撃されています。
そんな中、11月7日、山形県米沢市の老舗旅館に居座ったクマが県内初の緊急銃猟によって駆除されました。
壊されたふすまや荒らされた調理場。
調理場には鍋や調味料が散乱していて、これらの現場画像が被害の大きさを物語ります。
しかし、衝撃はこれだけではありませんでした...
■何があったのか...
クマが侵入したのは200年以上の歴史がある、米沢市大沢の滑川温泉福島屋です。
11月7日の午前7時半ごろ、経営者の家族が旅館の中にクマがいると警察に通報しました。
当時は冬季期間中。宿泊客はおらず、いたのは経営者の家族3人でした。
命綱となった防火扉。クマと隣り合わせで一夜の衝撃
警察への通報は7日の朝でしたが、クマは6日の夜のうちに旅館に侵入していたとみられます。
滑川温泉福島屋の笹木和夫社長は当時について「どんどんとかがさがさとかそんな音がしました」と話します。
6日午後5時ごろ建物の中で不審な物音を聞いた経営者家族は食料などをもって防火扉の奥に避難。一夜を明かしました。
記者「防火扉を閉めて寝たと」
笹木和夫社長「こういう状況だからクマはいけない」
記者「この先で休んだということ?」
笹木和夫社長「そうです」
明るくなってから確認すると、なんとガラス越しに廊下を歩くクマを目撃。ここで警察に通報します。
経営者の家族はそのまま防火扉の奥で避難を続けましたが、フロントが壊される音などを聞き怖くて近づけないと感じていたということです。
救出の一部始終
この温泉旅館では数日前から敷地内でクマが目撃されていて、箱ワナを設置するなど対策が取られていましたが、クマは床下の隙間から建物の中に侵入したとみられています。
通報をうけた警察や市、猟友会などが現場に集まります。
警察はクマと防火扉一枚を挟んで対峙する家族を助け出すため建物内に入りました。
家族は警察と共に隙をついて非常階段を使い外に逃げて避難。幸いケガなどはありませんでした。
山形県初の緊急銃猟 クマのいた場所はなんと…
経営者の家族は無事だったものの、問題が解決したわけではありません。
あとは、館内に留まるクマをどうするのか。
現地では盾を持った警察官が展開するなど緊迫した状況の中で、対応が進められました。
そして7日午前11時49分。緊急銃猟の命令をうけた猟友会のメンバーが建物に入り防火扉を開けたところ、廊下に横たわっていたクマを見つけ、発砲し駆除。
これが山形県内で初めての緊急銃猟によるクマの駆除となりました。
クマは経営者家族のいた防火扉のすぐそばにいたことになります。まさにクマと隣り合わせ。防火扉一枚が命綱となりました。
■館内には生々しいクマの痕跡が...
館内に入るとクマの痕跡が生々しく残されていました。
クマが食料を求めた後なのでしょうか。現場を取材した記者は、鍋や調味料などが散乱した調理場を目の当たりに。
さらに、棚が倒され、床に散乱。ふすまも壊されていました。
もしもこの時、多くの宿泊客がいたら...と考えると非常に恐ろしい状況です。この一件後、県内では緊急銃猟によるクマの駆除が頻繁に行われるようになりました。
