◇オープン戦 ホワイトソックス6―4アスレチックス(2026年3月17日 グレンデール)

 ホワイトソックス村上宗隆内野手(26)が17日(日本時間18日)、アスレチックスとのオープン戦で「メジャー1号」を放った。「4番・一塁」で出場し、5回の第3打席で左中間芝生席に運んだ。連覇の夢が破れたWBC出場からチームに合流後、初の実戦で結果を残した。開幕まで残り5試合。NPB通算246本塁打の大砲が、メジャーデビュー戦へ向け、再出発を切った。 

 確信した。一歩、二歩とアリゾナの大地を踏みしめ、村上が一塁を回ったところで右手人さし指を天に向けた。オープン戦5試合目、通算16打席目で飛び出した待望の本塁打に「完璧でした。良かったです」と相好を崩した。

 投ゴロ、中飛と2打席凡退で迎えた5回の第3打席。昨季4勝の右腕・モラレスが投じた96・6マイル(約155・4キロ)の外角直球を逆らわずに振り抜いた。中堅左への打球飛距離は419フィート(約127・7メートル)。米データサイト「ファングラフス」によれば、村上の22年以降の93マイル(約150キロ)以上の速球に対するコンタクト率は63%。速球への対応力が課題とされていたが「スイングの調子もボールの見え方もこっちにいた時(WBCでキャンプ地を離れる前)よりは良い」と自信を深めた様子だった。

 WBC後初の実戦。尊敬する先輩からの助言を結果につなげた。1次ラウンドのオーストラリア戦で大谷にベンチで左手、左肘を触られながら「左手の握り方とか力の方向」について助言を送られた。米メディアから詳細について質問が飛び「(大谷は)あまり人に技術を押し付けないというか“自分の感覚で突き進んでいった方がいいよ”というタイプだけど、一つアドバイスするならその“力の方向”みたいなところ」と明かした。大会前に大谷のバットを借りて打撃練習を行ったこともあった。この日の本塁打は、大谷と同じチャンドラー製のバットから生まれた。

 WBCでは全5試合に出場し19打数4安打、打率・211、1本塁打、5打点。思うような成績は残せず「今でも悔しい思いがあるし、もっとできることあったんじゃないかというのはある」と胸中を吐露した。一方、「終わったことなので、前を向いて自分の成長につなげていきたい。良い経験だったと言えるようなシーズンを過ごせるように頑張りたい」と力を込めた。

 中堅左へのアーチは状態が上向いている証。26日(日本時間27日)の開幕ブルワーズ戦へ。WBCの悔しさを糧に、必ずメジャーの舞台で力を証明する。(柳原 直之)