米国偏重ルールのWBCに「ふざけるな!」 MLBのカネ儲けのために侍Jが必死で戦う“ねじれ”の図式
決戦の地・米フロリダ州マイアミに入った侍ジャパンには、多くの試練が待ち受ける。
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試合間隔は前回大会同様だが、侍ジャパンにとっては過密日程だ。日本とは14時間の時差がある中、4日後の日本時間15日朝には準々決勝が行われる。移動の機内では時差ボケ対策が行われたが、東京から乗り込む日本が米国で待ち受ける他国より不利なことは間違いない。
「ルールだって、準々決勝以降の組み合わせからしてメチャクチャです」と、さる球界関係者がこう言った。
「米国が1次ラウンドB組を突破した場合、順位に関係なく、14日に準々決勝を戦うことが決まっていて、さらに『日本とは逆ブロックに入る』というのが事前に決められていた。つまり、前回大会優勝の日本とは決勝まで当たらないことにしているわけです。東京ラウンドで大きな利益を上げる日本と米国をあからさまに優遇する措置ですが、他国からすれば、ふざけるな!という話です。米国偏重ルールは相変わらずで、参加国を辟易させています」
“謎理論”で組み合わせ変更ゴリ押しの前科
前回大会もいろいろあった。
「米国がグループリーグ2位通過となり、日本と準決勝で当たるヤグラに入った。1位通過を決めたメキシコは2位の米国より有利な日程で戦えるはずが、急きょ1位のメキシコが2位通過の米国の場所と入れ替わり、準決勝では日本と戦うことになった。当然メキシコ陣営は激怒したが、MLBの最高執行責任者は『プールの流動性があったため』とよく分からない説明でゴリ押ししました」(前出の関係者)
収益についてもMLBがほぼ独占する。
日刊ゲンダイで「マネーボール」を連載中の元ソフトバンクの球団幹部・小林至氏(現・桜美林大教授)は「WBCは国際大会の看板を掲げたMLBのグローバル事業」と称し、「WBCを運営するWBCIは、MLBとMLB選手会が共同出資する営利企業。ルール作りも収益配分も、MLBの設計図どおりに動く。大きな大会に育てて熱狂するのは日本。儲かるのは米国という『ねじれ』が起きている」と指摘している。
大谷率いる侍ジャパンは、ドリームチームを結成して大会連覇を狙っているが、その裏でソロバンをはじく米国とMLB。サッカーのW杯ならあり得ないが、MLBの金儲けのために戦わされる侍ジャパンが、なんだか気の毒になってくる。
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それにしても、なぜ日本はいつまでたってもMLBの“金ヅル”から抜け出せないのか。記事本文中に登場する小林教授は本紙コラムで、「MLB側に苦言を呈したし、提案もした」というが、即座に跳ね返されたという。いったいどういうことか。
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