[10.10 キリンチャレンジ杯 日本 2-2 パラグアイ パナスタ]

 舞台は日本代表デビューを果たした6月10日のW杯アジア最終予選インドネシア戦(6-0)と同じパナソニックスタジアム吹田だったが、試合後の表情に前回のような明るさはなかった。22歳のDF鈴木淳之介(コペンハーゲン)は3バックの左でパラグアイ戦に先発。守備陣に負傷者が相次ぐ中で絶好のアピールチャンスをつかんだが、技術もフィジカルも駆け引きのうまさもある南米の強豪を相手に2失点を喫した。

「南米の相手とやるのは初めてで、相手の特徴も考えながら色々やったけど、2失点が悔やまれる。勝ちきれなかったのは悔しい」。試合を振り返る表情は硬かった。

 DFながら前に出るプレーも得意としているが、それが落とし穴となってしまったのが1-1だった後半の後半20分だ。ボールホルダーのMFディエゴ・ゴンザレスに寄せたところワンタッチでかわされ、最後はクロスに合わせて飛び込んだMFディエゴ・ゴメスにヘディングシュートを決められ、1-2と勝ち越された。

「ガチャンと寄せられれば良かった。距離感の問題だと思うので、1mのこだわりはもっとやっていかないといけないと思った」と鈴木。試合終了間際に上田綺世のゴールで追いつき、2-2のドローに持ち込んだのは幸いだったが、それがなければ日本としては9月のアメリカ戦に続く連敗になっていたところだった。

 インドネシア戦で代表デビューを果たした6月以降、湘南からデンマーク・コペンハーゲンへ移籍し、環境も対戦相手の特徴もJリーグ時代とは大きく変わった。所属先はUEFAチャンピオンズリーグにも出場するなど、毎日が新しい挑戦という日々を過ごしており、その中でやってきた日本代表での2試合目がパラグアイ戦だった。「無我夢中でやっているけど、あまり(パラグアイとの)試合の内容を覚えていない感じ」と言うのはある意味、致し方ない状況と言える。

 とはいえ、収穫が少ないわけではない。「ヨーロッパとはまた違うような雰囲気の相手だった。球際だったりタックルの深さだったり、そういうところがまた違っていた。そういうチームとやれたのはいい経験になるし、上積みしていきたい」と学びの手応えはある。

 日本代表への定着については「選ばれるかといったらまだ難しいと思う。もうちょっとやっていかないといけないと思う」とほろ苦さを漂わせたが、「パラグアイには奪った後のワンタッチや、局面を打開するのにも南米らしさを感じた。こういう相手とやれるのは幸せなことなので本当に楽しかったし、継続していきたいと思った」と前向きに話していた。

(取材・文 矢内由美子)