韓国事務所所属ながらメンバー全員が日本にルーツを持つ「NiziU」。2020年のデビュー当時も白衣装だった(写真・西村尚己/アフロ)

 2022年の大晦日に放送された『第73回NHK紅白歌合戦』は、午後7時20分から8時55分までの第1部の平均世帯視聴率が31.2%、午後9時から11時45分までの第2部が35.3%という記録だった(数字はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)。

「重要視される番組後半、第2部の視聴率は、2021年に比べて1%増加し、2年連続の歴代ワースト視聴率更新という、最悪の事態は回避することができました。

 ですが、じつは第1部の視聴率は、前年に比べて0.3%と、わずかなダウンを記録しているんです」(芸能記者)

 労働基準法で定められているように、年少者は決まった時間以降、夜間のテレビ生出演ができない。そのため、第1部には若手グループが多数、出演することがしばしば。

「さらに、テーマに『LOVE&PEACE―みんなでシェア!―』が掲げられていた今回は、SNSなどを中心に人気の、若手グループの出演が多かったんです。

 日本デビューわずか2カ月のIVE(アイヴ)、元HKT48の宮脇咲良が所属するLE SSERAFIM(ル セラフィム)の初出場2グループと、3回めの出場で韓国大手事務所が手がけるNiziU(ニジュー)といった“K-POP系ガールズ・グループ”が、『紅白』の第1部で勢ぞろいすることになりました」(前出・芸能記者)

 だが、これが視聴者には混乱をきたすものだったようだ。

 3グループは、いずれも複数で構成されるガールズグループ。そして、どのグループも統率の取れたダンスパフォーマンスを武器にしており、そのスタイルがそっくりだったのだ。

 さらに、放送当日にはある“事件”が起きた。

「最初に登場したLE SSERAFIM、その5組あとのNiziU、そのまた4組あとのIVEと、3グループの衣装が全身白色でかぶっていたんです。さらに、どのグループも、足元は白色のブーツで全員統一しており、ミニスカートかショートパンツという衣装でした。

 正直、初めて見る人からは、どの衣装がどのグループかの判別は無理だ、という感想を聞きました。本人たちの希望の衣装だったのかもしれませんが、もう少しなんとかならなかったものか……」(前出・芸能記者)

 実際にインターネット上でも、この3グループの衣装について困惑する声は多く聞かれていた。

《IVEとNiziUと衣装被ってない? 似たようなグループが似たような衣装で出てこられたら混乱する》

《紅白を見てるのだけど、IVE、NiziU、LE SSERAFIMの衣装が完全にかぶってて気の毒すぎる…番組内で調整はしないのかしら》

《さっきのルセラフィムとこのIVE、衣装も似せられるとほんとに何が何だかわからん》

 放送終了後にYouTubeにアップロードされた公式ダイジェスト動画では、LE SSERAFIMは100万回再生数を超えるなど、上々の人気を見せている。まさか放送当日に「衣装がかぶってわからない」と思ってしまい、チャンネルを変えた人が再確認している、なんてことはないだろうが……。