車好きの既婚男性にとって、悩みの種となるのが「家族の車をどうするか」という問題です。

本当は趣味に振った車に乗りたいけれど、利便性や快適性の面で奥様方の理解が得られない……という人は少なくないでしょう。かく言う筆者も、妻から「3列シート」を絶対条件として提示され、絶望の淵にたたき落とされた経験があります。

そんななか、奥様の説得に対して並々ならぬ決意で臨む男性のツイートが話題に。

「家族車の増車について、これから奥様にプレゼン。。」というフレーズとともに投稿された写真には、「なぜ我が家にマセラティが必要なのか」と題されたスライドが映っています。

本気度満点のスライドに、「この人はマセラティの購入を説得できたのか……」と思わずにはいられません。

実際に、投稿主である「ドカタ医 (@4cylinder1750)」さんに、スライド作成の経緯やプレゼンの結果について聞いてみました。

スライド作成のきっかけになった「ある出来事」

実際にプレゼンに用いられたスライド表紙(提供:ドカタ医さん)

マセラティ購入にGoサインをもらうべく、10枚以上に及ぶプレゼン資料を作成したドカタ医さん。医療従事者として多忙な日々を過ごす彼が、奥様の説得にこれだけの時間と労力を費やしたのには理由がありました。

「現在は車を2台所有しているんですが、2台目を買うときに妻に黙ったまま話を進めてしまったんですね。それで手痛く怒られてしまった経験があるので、今回はちゃんと事前にプレゼンし、納得してもらったうえで購入しようと思いました」

なんと、奥様に黙ったまま車を買ってしまったという驚きの過去が。確かに、一度奥様の不興を買った経験があると、増車のハードルも高くなることでしょう。ドカタ医さんが気合いを入れて資料を作成するのも納得です。

スライドの中身には何が?

Twitterの投稿写真にはスライドの1枚目だけが映っていますが、実際の中身も気になるところです。

「まず増車の必要性について示したうえで、『なぜマセラティであるか』という理由を解説しました」とドカタ医さんは話します。

実際に見せていただいたスライドには、将来の生活の変化をふまえ、車に求められる条件が提示されていました。

増車の必要性を提示したスライド(提供:ドカタ医さん)
家庭生活を考慮し、「4ドア」「奥様も運転できること」を必須条件に (提供:ドカタ医さん)

さらにそこから、「財政面をめぐる懸念を払拭し、最後に結語、という構成のスライドを作成し、プレゼンに望みました」といいます。

説得の結果は……

プレゼンに対する奥様の反応はどうだったのでしょう。実際に奥様を説得するにあたり、最大のハードルとなったのはやはり「財政面」だったといいます。

「損をせずに高級車を買うには、限定車などの『値落ちしない車』か、値落ちしやすい車種の『値落ちした後の個体』を選ぶことが大切です。今回のマセラティは後者で、十分に値の落ちた個体を選定し、国産の新車などとも比較しながら、お得に購入できることを強調しました」

スライド上でも損せず車を買う方法を説明((提供:ドカタ医さん)
条件を考慮したうえで、最終候補となったのが「マセラティ・ギブリ」 (提供:ドカタ医さん)
その他の車両と比較し、車格や性能に対して「お得」であることを強調 (提供:ドカタ医さん)

※MOBY中古車によれば、マセラティ ギブリの中古平均価格は約620万円(2022年5月現在)

こうして車両価格に関しては理解が得られたドカタ医さん。しかし、最大のハードルは「購入費用」ではありませんでした。

購入後に支出がどう変化するのかをまとめたスライド (提供:ドカタ医さん)

「妻にとって一番の懸念点は、駐車場など維持費の面でした。そこで、月々に決まった額を貯金や投資信託などに回すことを約束したんです」

維持費が増える代償として、月々の貯金を誓った結果は……。

「説得の結果、OKをもらうことができました。やはりポイントは、言葉だけで『家計に迷惑をかけない』といったことを伝えるのではなく、『目に見える形での約束』を提示することだと思います」

こうして見事マセラティ購入を許されたドカタ医さん。マセラティのような高級車でなくとも、精神論ではなく「具体的な数字」として家計への影響を提示することは、奥様の説得において何より重要なポイントになるのかもしれません。

そして今回の取材をふまえ、筆者もスライドを作り、「マニュアル車の増車」について妻の説得を試みてみました。

→【MT車が欲しい…俺もスライド作ってプレゼンすれば、妻を説得できる?意外な結果に】