オマーン戦で久保は途中出場したものの、消化不良の内容に。中国戦での爆発に期待したい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 7日の2022年カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第2戦・中国戦(ドーハ)が明日に迫ってきた。「もう後がない」と吉田麻也(サンプドリア)や大迫勇也(神戸)で主力が危機感を募らせる中、日本代表は「いかにしてゴールをこじ開けるか」という最重要命題に挑まなければいけない。
 
 2日のオマーン戦(吹田)は大迫が徹底的に封じられ、2列目の連動性も出なかった。大迫は「相手がすごいコンパクトに守ってきましたし、真ん中がずっと閉じていてなかなか受けるスペースがなかった」と反省の弁を口にした。そのうえで「その分、サイドは空いていたので、どうサイドを使って相手を引き出せるかが重要。僕も前にいるだけじゃなくて、ゴール前で仕事をするために、そういったこともしていかなきゃいけない」と打開策の一端を語った。

 そんな反省点を今後の糧にしようとしている大迫をそのまま起用するのか。彼を含めた前線の構成をどうするのか。それは次戦に向けて検討すべきテーマのひとつと言っていい。

 ひとつ考えられるのは、大迫を残して2列目の組み合わせを変えること。2次予選では南野拓実(リバプール)と鎌田大地(フランクフルト)が左寄りの位置で流動的に動きながら起点を作り、右の伊東純也(ヘンク)が絡んで得点を奪うユニットが出来上がっていたが、今回は南野が離脱。鎌田は「代表ではどの選手とやってもやりやすさを感じる」とコメントしていたが、鎌田のよさが出にくくなったのは否めない事実だろう。

 となれば、今回は2列目に久保建英(マジョルカ)と堂安律(PSV)の東京五輪看板コンビを抜擢し、左に原口元気(ウニオン・ベルリン)を据える、あるいは伊東を回すといった策を講じるのもありだろう。

「僕は今、マジョルカでも基本トップ下でやっていて、代表でもトップ下。オプションとして右もありますけど、代表ではトップ下を狙っていければいいかなと思ってます」と、久保は中央でのプレーを熱望している。オマーン戦でも70分から出場し、ゴールへの強い意欲を覗かせた。久保と堂安が入ったことで、柴崎岳(レガネス)も少し高めの位置を取って攻めに参加できるようになり、ゴールの匂いが強まったのは確かだ。
 
 ただし、久保の精度の高い左足のキックは世界中に知れ渡っているため、相手も左でシュートを打たせないように徹底的に警戒してくる。まさにオマーンが講じた対策がそうで、久保のシュートシーンは後半ロスタイムの左サイドからの右足シュート1本にとどまった。それでも、仮に中国戦で出場チャンスがあれば、賢い彼のこと。もっと変化と工夫をつけながら、より多くの得点機に絡んでくるはずだ。
 
 そのうえで、これまで以上に貪欲にゴールへ突き進んでいくに違いない。堂安ら他のアタッカーがドリブルで局面を打開して、空いたスペースに久保が飛び込むようなシーンが生まれれば、得点につながる確率も一気に高まる。2日のオーストラリア戦を0-3で完敗した中国守備陣を見る限りだと、DF個人の反応の遅れや組織としての綻びが目についただけに、つけ入るスキは大いにありそうだ。

 森保一監督の決断次第だが、仮に大迫を控えに回して最前線に古橋亨梧(セルティック)を起用するような奇策を採る場合には、ゼロトップに近い布陣になる。小柄なアタッカー陣が前線を駆け回って走力と鋭さで敵のマークをはがせれば、久保がシュートに持ち込める場面は増えそうだ。彼ら3人を1トップ2シャドー的に起用すべく、3-4-3に近いフォーメーションを採用するのも一案かもしれない。この組み合わせならば、いずれにしても、主にチャンスメークを担う久保の戦術眼と創造性が攻撃のカギを握りそうだ。