危機感募る中国戦…久保建英は森保Jに新風を吹き込めるか? 鎌田、古橋らとの共存の道は?
2日のオマーン戦(吹田)は大迫が徹底的に封じられ、2列目の連動性も出なかった。大迫は「相手がすごいコンパクトに守ってきましたし、真ん中がずっと閉じていてなかなか受けるスペースがなかった」と反省の弁を口にした。そのうえで「その分、サイドは空いていたので、どうサイドを使って相手を引き出せるかが重要。僕も前にいるだけじゃなくて、ゴール前で仕事をするために、そういったこともしていかなきゃいけない」と打開策の一端を語った。
ひとつ考えられるのは、大迫を残して2列目の組み合わせを変えること。2次予選では南野拓実(リバプール)と鎌田大地(フランクフルト)が左寄りの位置で流動的に動きながら起点を作り、右の伊東純也(ヘンク)が絡んで得点を奪うユニットが出来上がっていたが、今回は南野が離脱。鎌田は「代表ではどの選手とやってもやりやすさを感じる」とコメントしていたが、鎌田のよさが出にくくなったのは否めない事実だろう。
となれば、今回は2列目に久保建英(マジョルカ)と堂安律(PSV)の東京五輪看板コンビを抜擢し、左に原口元気(ウニオン・ベルリン)を据える、あるいは伊東を回すといった策を講じるのもありだろう。
「僕は今、マジョルカでも基本トップ下でやっていて、代表でもトップ下。オプションとして右もありますけど、代表ではトップ下を狙っていければいいかなと思ってます」と、久保は中央でのプレーを熱望している。オマーン戦でも70分から出場し、ゴールへの強い意欲を覗かせた。久保と堂安が入ったことで、柴崎岳(レガネス)も少し高めの位置を取って攻めに参加できるようになり、ゴールの匂いが強まったのは確かだ。
ただし、久保の精度の高い左足のキックは世界中に知れ渡っているため、相手も左でシュートを打たせないように徹底的に警戒してくる。まさにオマーンが講じた対策がそうで、久保のシュートシーンは後半ロスタイムの左サイドからの右足シュート1本にとどまった。それでも、仮に中国戦で出場チャンスがあれば、賢い彼のこと。もっと変化と工夫をつけながら、より多くの得点機に絡んでくるはずだ。
そのうえで、これまで以上に貪欲にゴールへ突き進んでいくに違いない。堂安ら他のアタッカーがドリブルで局面を打開して、空いたスペースに久保が飛び込むようなシーンが生まれれば、得点につながる確率も一気に高まる。2日のオーストラリア戦を0-3で完敗した中国守備陣を見る限りだと、DF個人の反応の遅れや組織としての綻びが目についただけに、つけ入るスキは大いにありそうだ。
森保一監督の決断次第だが、仮に大迫を控えに回して最前線に古橋亨梧(セルティック)を起用するような奇策を採る場合には、ゼロトップに近い布陣になる。小柄なアタッカー陣が前線を駆け回って走力と鋭さで敵のマークをはがせれば、久保がシュートに持ち込める場面は増えそうだ。彼ら3人を1トップ2シャドー的に起用すべく、3-4-3に近いフォーメーションを採用するのも一案かもしれない。この組み合わせならば、いずれにしても、主にチャンスメークを担う久保の戦術眼と創造性が攻撃のカギを握りそうだ。
