前2輪も後ろ2輪もある! トラックはタイヤ配置で「メリット」が変わる乗りものだった

この記事をまとめると
■トラックは乗用車に比べてタイヤの数が多いものが存在する
■車軸の数と駆動輪の数で6×2のように表現される
■3軸車は前2軸か後ろ2軸かで特性が異なる
トラックは車軸と駆動軸の数を6×2のように表す
乗用車の場合、タイヤは4つで前後にふたつずつ付いているというのは、子供でも知っていること。しかし、商用車、とくに中型や大型トラックとなると、タイヤの数や位置はけっこうバラバラだ。高速道路で注意しながら見ていると、バリエーションがあることが実感できる。デザインなど、単なる見た目で差を付けているのではなく、もちろん理由があってのこと。特性もいろいろとあって、かなり複雑だったりするのだが、今回は整理して紹介しよう。
まず、車輪の数とそのなかでの駆動輪の数を表すのに、6×2といった表記となる。一見するとわかりにくいが、クロカンで、4×4と表記するのと同じと考えればわかりやすく、頭の数字がタイヤすべての数で、後ろの数字がそのうちの駆動輪の数を表している。ただし、ダブルタイヤはひとつとしてカウントする。ちなみに4×4は4WDなので、4輪のうち、4輪が駆動することを表している。またトラックの場合、車輪が多くなるので、軸で表すこともあって、乗用車は2軸となる。

トラックで基本になるのが、4×2(前2輪・後2輪/2輪駆動)で、これは乗用車と同じで、駆動するのは後輪となる。

ただ大型トラックでオーソドックスなのが6×2で、前2輪・後4輪もしくは前4輪・後2輪で、2輪駆動となる。駆動輪の位置は前者が一番後ろの車輪で、後者は真ん中の車輪となる。ちなみに力強さが求められるダンプでは、後ろ4輪すべて駆動するタイプもあり、その構造からツーデフとも呼ばれる。さらに8×4(前4輪・後4輪/4輪駆動)も大型トラックではあって、後ろの4輪が駆動する。この場合もツーデフと呼ばれる。

タイヤの配置を見ると、どういった特性を確保したトラックなのかわかりやすいことにもなるのだが、そのなかでわかりにくいのが、6×2で、前2輪・後4輪もしくは前4輪・後2輪の違いはなんだろうか?
前が2軸か後ろが2軸かで運転特性とランニングコストが異なる
まずフロントが4輪(2軸)の場合は、直進性がよくなるため、長距離&高速道路向きというだけでなく、フロントのタイヤはシングルタイヤなので総タイヤ数は8本(後輪が4輪だとそこはダブルタイヤなので計10本)と少なくてランニングコストを抑えることができる。またタイヤが小さくできるので低床化にも有利だ。さらに細かいところでは、タイヤサイズがすべて一緒なのでローテーションも可能だ。運転特性として大回りになってしまうことが大きい。

一方、リヤが4輪(2軸)の場合は、小回りが利くものの、急ハンドル切った場合、空で回っている最後尾の車輪がよじれてしまうことがあって、寿命が短くなってしまうことがある。「ひきずり」とか「ひこずり」「ずり」などと呼ばれる現象だ。また荷台に対してバランスを取るため、リヤオーバーハングが大きくなることから、曲がるときに後端が降り出やすくなることもあり、交差点で危険なだけでなく、積み下ろし場に付ける際に苦労する(とくにバック)こともある。またフロントが2輪だけなので、荷重が動きやすい液体の運搬にも向いていないとされる。

以上が基本なのだが、上屋の種類やシャシーの設計などで、例外もあったりするから難しい。たとえば最近よく見かける、空荷の際は転がり抵抗を減らすため、2輪(1軸)が上に上がる仕組みのトラックがあるが、これは後ろ4輪(2軸)でないとできないこと。こういったタイヤの数と位置、ボディ形状、装備などの視点でトラックを眺めてみると、新鮮な見方ができるかもしれない。ぜひ試してみてほしい。

