絵巻物「屁合戦絵巻」を引用しオナラによる感染拡大説を主張した医師(画像は『Andy Tagg 2020年4月6日付Twitter「They have also been used as a weapon as depicted in the He-Gassen scrolls of the Edo period.」』のスクリーンショット)

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新型コロナウイルスの収束に向けて各国で様々な調査や研究が行われているが、このほどオーストラリアの医師が「オナラによって感染が拡大している可能性がある」と主張し物議を醸している。この医師はTwitterで日本の絵巻物「屁合戦絵巻」を引用し「オナラは日本の江戸時代に武器として使われていたくらいなんだ」とも記しているのだ。『Daily Star』『The Sun』などが伝えた。

過去にも何人かの医師が「オナラを介して他人にウイルスがうつるのではないか」という説を語っていたが、オーストラリアのメルボルンに拠点を置くアンドリュー・タッグ医師(Dr. Andrew Tagg)は猛威を振るっている新型コロナウイルスもオナラによって拡散されている可能性があると主張した。

タッグ医師は今年の初め頃、新型コロナウイルス感染者に一連の検査を行ったが、そのうち55パーセントの糞便に新型コロナウイルスが検出されたという。

この検査結果について、タッグ医師は「糞便内で新型コロナウイルスが検出されたのですが、無症状の患者の糞便でも用を足してから17日間もウイルスが存在することが分かったのです」と明かしている。

まだタッグ医師はかつて、ベビーパウダーを使った実験によりオナラがかなりの距離まで飛ぶことを突き止め「ウイルスを運ぶ、目に見えない微粒子の糞便がオナラに含まれている」と警告していた。そのことを踏まえたうえで、「もっと検証が必要ですが、おそらくオナラの噴射力によってウイルスは拡散すると思われます」と語った。

しかし一部の医師から、オナラによって新型コロナウイルスに感染する可能性は著しく低いと指摘があったようだ。また2001年には、オーストラリアのカール・カルゼルニッキ医師(Dr. Karl Kruszelnicki)と微生物学者のルーク・テネント氏(Luke Tennent)が共同でオナラが病原菌を拡散するかどうかの実験を行っている。2人は同僚の協力のもと、お尻から5センチほどの距離にシャーレを置き、ズボンをはいた状態でオナラをしたものと下着など何もつけない状態でオナラをしたものを比較したのである。

一晩経つと2つのシャーレに異なる結果が現れた。ズボンをはいていたものは大きな変化はなかったが、何も身に着けないでオナラをしたほうのシャーレにはバクテリアが繁殖していたという。ただしバクテリアは有毒性のものではなかったそうだ。

なおこの実験について、中国北京市通州区の中国疾病予防管理センターでは「オナラによる新型コロナウイルス感染は、ズボンをはいている限りその心配をする必要はありません。しかし感染者がズボンなどをはかないまま一度に大量のオナラを放出し、その近くにいた人が直接嗅いでしまった場合は感染しないとも言いきれません」と話している。画像は『Andy Tagg 2020年4月6日付Twitter「They have also been used as a weapon as depicted in the He-Gassen scrolls of the Edo period.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)