高所作業車を使って3階にいる妻と面会する男性(画像は『WMC Action News 5 2020年4月12日付「Husband visits wife of 61 years with bucket truck after coronavirus separates them」(Source: Nick Avtges/WFXT/Cox/CNN)』のスクリーンショット)

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介護施設に入居している妻に毎日必ず会いに行っていた88歳の男性が、突然のロックダウン(都市封鎖)で妻との面会が禁じられてしまった。しかし会えなくなって1か月が経ったある日、男性は実にユニークな方法で妻との面会を果たしたのだ。心温まる愛のストーリーを『WMC Action News 5』などが伝えた。

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米マサチューセッツ州ミドルセックス郡ウォータータウンに住むニック・アジャスさん(Nick Avtges、88)が、妻のマリオンさん(85)と出会ったのは1959年のことだった。お互いに一目惚れだったという2人はその後、4人の子供に恵まれ、つい最近結婚61周年を迎えたばかりだった。

何をするにも一緒だった2人だが、昨年からマリオンさんが隣町のリハビリ・介護施設に入居することになり、2人の生活は一変した。ニックさんは妻に会うために毎日車を走らせ、施設にいる妻のもとで一日のほとんどを一緒に過ごすようになったのだ。しかし3月に入ってから施設が入居者との面会を禁じたため、ニックさんは寂しさのあまりふさぎ込むようになってしまった。

そんなニックさんに手を差し伸べたのが、息子のクリスさんだった。クリスさんは施設3階に入居する母と父が再会できるよう、高所で作業をする時に使う“高所作業車”を使うことを思いついたのだ。

クリスさんはその奇抜なアイデアについて、こう語っている。

「クレイジーだと思ったよ。でもFacebookで、24時間だけ高所作業車を借りることが可能かどうかみんなに聞いてみたんだ。すると高校時代からの友人のピーター(Peter Tzannos)が協力を申し出てくれてね。彼に高所作業車の手配をお願いして、介護施設に許可を取ったんだ。父と母は本当に仲が良いからね。」

こうして4月8日、クリスさんの計画は実行に移された。ニックさんは大好きなNFLチーム「ニューイングランド・ペイトリオッツ」のバンダナで口元を覆い、手袋をして手書きのメモを持つと、妻が待つ3階の窓のそばまで高所作業車のかごに乗って上昇していった。そして網戸の向こう側で手を振るマリオンさんに近づくと、ニックさんは用意してあったメモを掲げて妻に見せた。そこにはこう書かれてあった。

「愛してるよ、スイートハート(愛しい人)」

するとこれに応えるようにマリオンさんも「私も愛しているわ。あなたが思うよりずっとね」と言葉を返した。2人は網戸越しに手と手を重ね合わせ、久々の再会を喜びあった。一部始終を見ていたクリスさんの目からも涙が溢れ出た。

ニックさんは「たとえ10階であっても、私は妻に会いに行ったね。ずっと会えなかったから顔を見られただけでも本当に嬉しかったよ」と語ると、こう続けた。

「私たちは61年間一緒にいるけど、お互いを愛する気持ちは最初に会った時からずっと変わらないんだ。また普通に会えるようになったら、2人で旅行に行きたいよ。」画像は『WMC Action News 5 2020年4月12日付「Husband visits wife of 61 years with bucket truck after coronavirus separates them」(Source: Nick Avtges/WFXT/Cox/CNN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)