メンテしてれば10万kmオーバーでもエンジン本体は意外と平気

 ひと昔前までは10万kmという走行距離が、クルマの乗り換えのひとつの目安と言われてきた。中古車としても10万kmを超えると査定がガクっと下がり、大衆車では査定ゼロも珍しくないというのが実情だ。

 しかし、ここのところ自動車の平均使用年数は伸びており、日本自動車工業会が発表したデータでは、2018年度の乗用車の平均使用年数は13.24年と、2009年度の11.68年から約1.5年も伸びているのである。

 年間に1万km程度走行するユーザーであれば余裕で10万kmを超えてしまう計算となり、10万kmオーバーも当たり前という時代となりつつあるが、一方でやはり10万kmオーバーの中古車というと、心配な気持ちが湧き上がってしまうのもまた事実。はたして10万kmオーバーの中古車は手を出さないほうが無難なのだろうか?

 まず、中古車として致命的なダメージがあった場合、修復に一番費用がかかってしまうのがボディだ。とはいえ、登録から10年程度の個体で普通に使われてきたものであれば、ほぼ問題ないと言っていいだろう。ただし、事故歴があり、雑な修復がされていた個体や、沿岸部や降雪地帯で使われていたものについては、塩害の影響でサビが出ているものも見受けられるので注意したいところ。

 エンジンについても、本体については定期的なオイル交換などのメンテナンスがされてきたものであれば、内部が特別傷んでいるということはないはずだ。むしろ10万kmオーバーで気になるのはセンサー類のトラブルで、センサー類が故障するとエンジンチェックランプが点灯してしまう。

 センサー類のトラブルで走行不能に直結するケースは少ないものの、アイドリングが不安定になってエンストしてしまったり、燃費が悪化したりといいことなし。とはいえ、目視で状態を確認できるものではないし、突然ダメになることがほとんどなので、10万kmオーバーの個体を狙うときはある程度の覚悟は必要と言える。

リフレッシュは必須といえるがそれなりに費用がかかる

 ほかにも10万kmオーバーとなると、かなりヘタっている可能性が高いのが足まわりだろう。割り切って乗るのならそのままでも問題ないかもしれないが、高級車やスポーツカーなどでは乗り心地や操縦性の悪化など、そのクルマ本来の持ち味を発揮できない可能性が高い。

 ショックアブソーバーはもちろんだが、ゴムのブッシュ類もかなり変形・劣化してしまっているだろうから、長く乗りたいと考えるのであれば、思い切ってこのあたりをリフレッシュしてあげるとかなりシャキッとした乗り味が復活する。ただし費用もそれなりにかかるので、万人にオススメできるものではない。

 ということで、10万kmオーバーの中古車だとしても、ある程度消耗品を交換してあげればまだまだ元気に乗り続けることができる、というのが実際のところである。問題はそのリフレッシュにかかる費用を投入しても惜しくないクルマかどうかというところで、よほどこだわりがある車両でない限り、リフレッシュにかかる費用を次のクルマに回して乗り換えるという選択肢を取るユーザーが多いというのが事実なのではないだろうか。