店頭では、こんな感じで並べられている(画像は、すべて敷島製パン提供)

見た目はかなり「ぎょぎょっ!」とするけど、味は普通に美味しかったと話題になっているのが、「北海道ししゃも巻き」というパンだ(写真上)。

新千歳空港で見かけた旅行客が「気がついたら買っていた」とツイッターに投稿したのが発端らしい。「インパクトのあるビジュアル」「こわい」といった声も寄せられている。

いったいどんな目的で、この奇抜なパンが生まれたのか、Jタウンネッ編集部は製造販売元の敷島製パン(Pasco)を取材した。

「目があったししゃもをご購入ください」


けっしてこわくありません、ししゃもです

敷島製パンからは、広報室を通して、次のような回答があった。

――「北海道ししゃも巻き」の開発は、いつどのようなきっかけで始まったのでしょうか?

「『Pasco北海道プレミアム』ならではの商品づくりを検討していました。北海道産小麦はもちろん、北海道の美味しい食材を活かした『ここだけのパン、ここだけでしか買えないパン』を提供するために商品を開発しました。
北海道産の美味しい食材をメンバーで考えたときに、北海道産のししゃももその中の一つとして候補にあがりました。ししゃも×パンを思い描いたときに、パン生地はもっちりしっとりした生地ではなく、パリパリ食感のデニッシュ生地があうと直感しました」

北海道の食材を活かした商品を通じ、「多くの人に北海道の良さを知っていただきたい」という狙いがあったのだ。


卵のプチプチ感がある、メスの子持ちししゃもを使用

――「北海道ししゃも巻き」の開発・試作段階で、何かエピソードがあれば教えてください。

「ししゃもはオスも美味しいのですが、お腹に苦味が気になったため、卵のプチプチ感があるメスの子持ちししゃもを使用しました。大きすぎると頭や骨が硬いので、ほどよい大きさにしています。おつまみにもおすすめです。
ししゃもの生臭さが出ないように、焼き方にも工夫をしています。デニッシュ生地を網状にしてししゃもに巻くと、ほどよく見えますし、火どおりも絶妙になりました。この形状にするまではとても苦労しました。
ししゃもは、北海道産の美味しさそのままを味わうことができるように、上質なデニッシュ生地とあわせ、シンプルな味わいにしています。
ししゃも1匹1匹に個性があり、口のあけ方もそれぞれなので、お客さまには目があったししゃもを購入いただければと思います」


上質なデニッシュ生地とあわせ、シンプルな味わいに

――北海道産にこだわった理由は?

「Pascoは国産小麦の小麦粉を使ったパンづくりに力を入れています(その中でも北海道産小麦の使用率が一番高いです)。国産小麦や国産原材料を使用したおいしいパンをつくり、広くお届けすることで食料自給率向上に貢献していきたいと考えています。
Pasco北海道プレミアムにおいても、国産小麦を使った商品を展開し、食料自給率向上に貢献していきたいとの思いは変わりません。
また、『多くの方に北海道の良さを知っていただきたい』という思いがあり、北海道産の小麦粉、食材をふんだんに使用したこだわりの北海道らしい商品を作っています。
北海道に着いたばかりの方には、まずPasco北海道プレミアムで北海道らしさを感じていただきたいです。北海道での楽しい旅を終えて帰られる方には、お土産としてオススメの商品もございますので、ぜひお立ち寄りいただきたいです」


SNSで話題沸騰中というPOPも登場!

――「北海道ししゃも巻き」がSNSで話題になったことについて、コメントをいただけますか?

「予想以上の反響がありびっくりしています。Pascoの新たなチャレンジでもあり、とてもありがたく、嬉しい限りです。今後もご来店いただいたお客さまに喜んでいただける商品づくりに邁進していきます」

新千歳空港の国内線ターミナルビル2Fにある「Pasco北海道プレミアム」のみで購入が可能だ。毎日店内で何回も焼き上げており、焼き上がり次第、販売している。