タイルで描かれた右書きの「新橋」を触るなど、「幻のホーム」を感じる訪問者たち(2015年11月28日、恵 知仁撮影)。

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東京メトロ新橋駅にある「幻のホーム」、それを活用するため、約80人が同地を訪れました。もしかすると今後、「幻のホーム」は日常的に見られるようになるかもしれません。

社内で活用が考えられていた「幻のホーム」

 新橋駅「幻のホーム」を活用するため、2015年11月28日(土)、およそ80人がその場所を訪れました。

 東京メトロ銀座線の新橋駅(港区)には、「幻のホーム」「幻の新橋駅」と呼ばれている場所があります。昭和初期にわずか8ヶ月しか使われなかったホームがいまなお、その当時の雰囲気を残したまま存在しており、そう呼ばれているのです。

 この新橋駅「幻のホーム」、現在は電車の夜間留置場所、また会議室などバックヤードとして利用されており、通常、関係者以外はそこへ立ち入ることができません。

 ただ時折、東京メトロはこの場所に入れるイベントを開催。その際は大きな反響があるそうですが、バックヤードであり、狭いため、一般公開の実施はなかなか難しいといいます。

 しかし東京メトロ内では以前から、「この歴史的価値のあるホームを活用できないか」という考えがあったとのこと。そこで現在、同社が2017年の銀座線開業90周年を見据えて行っている各駅のリニューアルデザインコンペに合わせて、この新橋駅「幻のホーム」についても活用アイディアの募集を決定。今年10月27日、「東京メトロ 銀座線 ビジネスエリア 駅デザインコンペ【幻のホーム活用アイデア部門】」の実施を発表しました。

 こうした経緯から11月28日(土)、「幻のホーム」活用案の応募を考えている人たち約80人に、東京メトロはその場所を公開しました。

コンペ結果次第では「幻」が「日常」に?

 このコンペの結果によっては、新橋駅「幻のホーム」がいつでも、誰でも見られるようになるかもしれません。「幻のホーム」と、その外側にある誰でも通れる場所を隔てる壁を、このコンペでは撤去できるからです。

 そのため、あくまで採用されたアイディア次第ですが、東京メトロ新橋駅の日常風景に、この「幻のホーム」が姿を現す可能性があります。

 東京メトロ広報部によると、ほかの利用者の迷惑になったり、安全に問題があるようなものでなければ特にアイディアの制限はなく、「鉄道会社の社員が思いつかないようなアイディアを期待しています」とのこと。

 またこの日、新橋駅「幻のホーム」活用案を応募すべくその地を訪れた約80人は、12歳から80歳まで年齢は様々。アイディアの応募を考えている神奈川県鎌倉市在住の男性は、実際にその場所を訪れたことで「ゲストへのアプローチをどういう形で行うかなど、空間のイメージが持てました」と話していました。

 この新橋駅「幻のホーム」、はたしてどんな形で活用されるのでしょうか。コンペの結果は2016年4月中旬に発表される予定です。