資産運用に利用する投資信託の例(国内債券/国内株式)

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■老後資金:運用はファンドが基本。慣れたらETFを賢く取り入れる

老後資金の運用はファンド(投資信託)が基本。1万円程度の小口から購入できるし、種類が多く選択肢が広いからだ。換金性が高いのも特徴だ。前述のように、リーマンショック以降の資産運用では、何か異変が起きたときにすぐにキャッシュに戻すことも必要となってきた。その点、ほとんどのファンドはいつでも売却できるので、金融危機の再来にも、ある程度備えることができる。

ファンドには大きく分けて、一般の投資信託とETF(上場投資信託)がある。一般の投資信託は1日1回価格が決まるが、株式と同じように市場で取引されるETFは、証券取引所が開いている間はリアルタイムで価格が動く。刻々と変わる価格を見ながら、より有利に売買したい人にはETFが向いている。一方で、あまり頻繁に価格をチェックしない初心者には、一般の投資信託が向いている。さらに、一般の投資信託は、毎月一定額での積み立てもしやすいので手軽に利用できるという特徴もある。

また、ファンドは運用手数料として信託報酬というコストがかかるが、一般の投資信託よりもETFのほうが低いという特徴がある。

ファンド以外では、定期預金や個人向け国債などが候補となる。定期預金は、地銀のネット支店などで金利アップキャンペーンを実施していることも多いが、口座管理の煩雑さや預け替えの手間を考えれば、利用価値があるか、冷静に考えるべきだろう。それで得られる利息差は微々たるものだからだ。

個人向け国債には固定金利の3年、5年、変動金利の10年があるが、いずれも1年経過後は中途解約が可能。ただし、中途解約の際にはペナルティーとして直近2回分の利子を没収されるので、基本は満期まで保有できる資金で利用したい。

■教育資金:超長期定期保険と学資保険を比較して選ぶ

教育資金の積み立ては学資保険が定番だが、低金利の今、支払った保険料が増えて戻ってくるのはソニー生命「学資保険」か、アフラック「夢みるこどもの学資保険」くらいだ。

学資保険よりも効率がいいのが超長期定期保険。中途解約すれば学資保険よりも多くの資金を受け取れる。ただし、加入後15年間など一定期間は解約払戻金が少なくなるので、教育資金にするなら、子どもが2歳までに加入する必要があるなど注意が必要。3歳以上はソニー生命が有利。

■生命保険:収入保障保険と変額終身保険のコンビで万全に

生命保険の必要額は家族の人数や年齢によって異なる。通常は子どもが生まれたときに最も高くなり、その後は徐々に減少する。収入保障保険は、被保険者が死亡すると、適用期間終了まで、年金形式で保険金が支払われるタイプ。死亡する時期が後になればなるほど給付回数が減るため、トータル受取総額も減っていく仕組み。つまり必要保障額の減少に合わせやすい生命保険といえる。

収入保障保険は健康状態や喫煙状況によって保険料が異なる。条件別に保険料の安い会社の目安を示したのが下表だが、加入するときは自分で複数の会社で見積もりをとろう。

一方、自分の葬式代や墓代は終身保険で備えておく。現在、終身保険の中でも割安なのは、運用環境によって保険金額が変わる変額終身保険。変額終身保険は過去にトラブルになった例もあるが、それは使い方を誤ったもの。運用目的ではなく生命保険として利用するのなら、死亡保険金は確定しているので問題ない。中途解約する場合は、運用状況によって解約払戻金が変わるので要注意だ。変額終身保険は取扱会社が少なく、おすすめはソニー生命。

■医療保険:7大成人病だと入院給付金が延長される商品も

生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」(平成22年度)によると、食費や寝巻き代等を含めた入院時の自己負担費用は、1日平均1万6000円。この金額を保険で備えれば安心だが、保障額が大きければ、保険料も高くなる。効率的なのは、1日50 00〜1万円程度を医療保険で準備して、足りない分は貯蓄から賄う方法。浮いた保険料は貯蓄に回そう。

保障の内容と保険料の安さを加味すると、男性ならNKSJひまわり生命「健康のお守り」、女性はオリックス生命の「CURE」がいい。医療保険に加入する際は、1回の入院で支払われる入院給付金の限度日数を選択する。最短で60日型。長ければ保険料は高くなる。前述の2商品なら、 60日型であっても、入院が長引く傾向にある7大成人病で入院したときには、120日に延長されるので、60日型でほぼ十分ともいえる。

(※図版は取材をもとに編集部作成)

(住まいと保険と資産管理 宮越 肇、千葉悠介=監修 向山 勇=編集・構成)