台湾・故宮博物院所蔵の名物“白菜”、実は全部で3つ

写真拡大

(台北 17日 中央社)国立故宮博物院(台北市)が所蔵し、来年東京国立博物館で2週間にわたって限定公開されることになった「翠玉白菜」だが、故宮の“白菜”は合計で3つあり、それぞれ形や大きさ、色合いが異なっているという。

故宮によると過去にはアメリカ、フランス、ドイツ、オーストリアで出張展示を行ったが、欧米人と東洋人の嗜好が違うことから、「翠玉白菜」と九州国立博物館で限定公開される「肉形石」が海外で出品されることになったのは今回が初。

最も有名な「翠玉白菜」(=写真中央)は長さ18.7センチ、幅9.1センチ、厚さ5.07センチのもので、元々は北京・紫禁城の「永和宮」にあったとされている。光緒帝の妃(きさき)、瑾妃の嫁入り道具として子孫繁栄を願ったものと推測され、本物そっくりの白菜とその上にとまっているキリギリスとイナゴが精巧に彫られている。

もうひとつは「翠玉小白菜」(左)と呼ばれる「永寿宮」にあった高さ13.4センチ、幅8.9センチのもので、葉の上にはイモムシが這っている。3つ目は「南庫」に置かれていた「翠玉白菜花挿」(右)で、唯一中心部に穴が開いているという。

「翡玉白菜」のデザインは清代中期以降に流行し、民間では縁起物として扱われた。故宮博物院の翠玉白菜は台湾で開館してから注目を浴び、玉器の歴史上あまり重視されていなかったこの頃の作品が観光客を魅了する重要文化財になった数少ないケース。

また、中国大陸にも北京の故宮博物院に高さ16センチ、幅6センチの「玉鏤霜菘花挿」が残されているほか、天津博物館にも1点収蔵されている。このほか過去に存在が確認されていたものの、現在行方不明の作品があり、台湾の故宮が所蔵している3つを含め、世界に少なくとも6つの「翠玉白菜」が存在するとされている。

(鄭景ブン/編集:齊藤啓介)