「豊臣秀吉はいい人」アニメの影響で韓国青少年の歴史観に変化

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文禄・慶長の役(韓国名・壬辰倭乱)を起こし朝鮮侵略を進めた豊臣秀吉は、韓国では極悪人と認識されている。今に続く反日感情の原点であり、日本の過去史を批判する際には度々名前が挙がる。

しかし、最近の韓国の子どもたちは日本のアニメに影響され、豊臣秀吉に対する認識が変化しつつあるという。

韓国メディア「ヘラルド経済」によると、韓国で蔓延する違法ダウンロードサイトでは最近『覇王 豊臣秀吉』というタイトルの日本アニメが人気を集めているという。アニメは日本の戦国時代を描いたもので、原題は『戦国BASARA 劇場版:The Last Party』だ。

同作品は昨年末、韓国でも15歳以上という年齢制限付きで公開された。しかし違法サイトにアクセスすれば年齢に関係なく同作品をダウンロードすることができるため、今では15歳以下の小中学生も鑑賞しているという。

韓国の教育現場では、同作品を通じて子どもたちが間違った歴史認識を持つのではないかと憂慮する声が上がっている。小学生の場合、豊臣秀吉という人物について学校で勉強するより先にアニメを通じて知ることになるため、日本的な思考が身に付いてしまうと懸念する教師もいる。

ある小学校5年生の男子児童は、豊臣秀吉について「誰だかよく知らないけど、覇王と呼ばれているのだから英雄やいい人だと思う」と回答。記事は、思考が定まらない子どもたちに間違った歴史認識を与えてしまうとして、同作品の人気を問題視した。

・参照:ヘラルド経済

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