「道悪ならば適性◎」シンエンペラー逆襲Vへ…矢作調教師も虎視眈々「宝塚記念と凱旋門賞は直結するからこそ…」

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競馬には、教科書通りにいかないことがままある。今週末、宝塚記念に矢作厩舎から出走する予定のシンエンペラーもその一頭だ。

道悪巧者“3つの条件”をすべてクリア

一般的に道悪の巧拙は、血統、走法、蹄の三つから判断する。その観点からいうと、シンエンペラーは絶対に道悪が上手くないとおかしい。シンエンペラーの全兄のソットサスは、不良馬場で凱旋門賞を勝っている。頭の高い走法も道悪巧者のそれだ。

走っているときに頭が下がる馬は道悪になるとのめってしまうので、一般的な基準でいうと頭の高い馬のほうが道悪は上手い。蹄に関しては、平べったい蹄よりも立っている蹄のほうがいいとされるが、シンエンペラーの蹄は標準的で決して寝てはいない。つまり、三つの条件をすべてクリアしているのである。

ところが、2024年にシンエンペラーが出走した凱旋門賞では、重馬場なのに力を発揮できなかった。それどころか、日本の道悪でもあまり良くない。いまでも道悪は走れるはずだと思っているのだが、現実としては結果が出ていないのである。それが僕は不思議でならない。

「宝塚記念で適性を示した馬は凱旋門賞に近い」

いつかどこかで道悪で結果を出して欲しい。そんな思いもあって、今回、宝塚記念に出走することを決めた。

梅雨の時期に行われる宝塚記念は、道悪になる可能性がある。2200mという距離はこの馬にとってベスト。凱旋門賞に登録したのも、ここでいい結果を出して再挑戦する可能性を残しておきたかったからだ。

そもそも宝塚記念は、日本のレースのなかではもっとも凱旋門賞に直結するレースだというのが、僕の持論だ。

凱旋門賞が行われるパリロンシャン競馬場と同じ右回りのコースで、先述した通り道悪になることも多い。「宝塚記念で適性を示した馬は凱旋門賞に近い」という推測が、僕の中では成り立っている。

【後編記事】『《宝塚記念には最強牝馬がよく似合う》覚醒果たしたリスグラシュー、管理した矢作師も「一番凱旋門賞に連れて行きたかった」』へつづく。

「週刊現代」2026年6月22日号より

【つづきを読む】《宝塚記念には最強牝馬がよく似合う》2019年、覚醒したリスグラシュー、管理した矢作師も「一番凱旋門賞に連れて行きたかった」