2017年に自殺した長崎市の当時高校2年の男子生徒の両親が、学校側に損害賠償を求めた裁判で判決です。

長崎地裁は、いじめがあったと認めたものの自殺との因果関係については、両親側の請求を退けました。

訴えを起こしていたのは、2017年に自殺した 当時海星高校の2年生だった男子生徒の両親です。

裁判では、学校側がいじめ防止の対策を怠ったために男子生徒がいじめを原因に自殺したとして、損害賠償などを求めていました。

8日の判決で長崎地裁は、男子生徒は「中学3年時にいじめ行為を受けていたと認められる」とした上で、学校側に安全配慮義務違反があったとしました。

一方で、“いじめ行為のみではなく、男子生徒を取り巻く様々な要因によって自殺に至った”、“教員らが自殺を予見することは、極めて困難であったと言わざるを得ない” として、「自殺と学校側の安全配慮義務違反との間には、因果関係を認めることができない」としました。

その上で「男子生徒の精神的苦痛に対する慰謝料額は、300万円とするのが相当」として、弁護士費用と合わせて330万円の支払いを命じました。

裁判のあと、男子生徒の両親は会見を開き、父親が判決に対し弁護士や支援者に感謝を述べた上で、率直な思いを語りました。

(父親)

「裁判官の判断に評価しつつ、認めてもらえていない部分が多数ある。(学校側の)事後対応に関する部分は非常に不適切だと認めつつも、違法ではないとの判断を下した裁判所には残念な気持ちはあるが、改めて法律のハードルを実感した」

(母親)

「安全であるはずの学校で起きた事案について、裁判所が(いじめを)認めてくれたことに関しては、いい報告が息子にできる」

一方、海星学園は「本学園に責任があるとされた部分は判決内容を精査し今後の対応を検討する」とコメントしています。